先日アップルは新型コロナウイルスの発生により第2四半期(1〜3月)の売上高予想が達成できず、中国国内にて自社製品の需要が影響を受けていると発表していました。

そうした逆風のなか、2019年内に最も売れたスマートフォンiPhone XRだったとの調査レポートが報告されています。このレポートをまとめているのは、市場調査会社のOmdiaです。報告書によると、アップルは2019年に4630万台ものiPhone XRを出荷したとのことです。これは2018年に出荷されたとされる2310万台の2倍以上にものぼるもの。

それに次ぐ2位であるiPhone 11は、同期間に3730万台に達したとされています。こちらは9月に発売され、販売期間は数か月だったことを考えると、十分に驚異的な数字と言えそうです。

アップルが1位と2位を占める一方で、サムスンのGalaxy A10、Galaxy A50、Galaxy A20の3台が5位圏内にランクインしています。その次となる6位はiPhone 11 Pro Maxの1760万台、続く7位はiPhone 8の1740万台ということで、改めてアップルとサムスンの二強が確認された格好です。

なおアップルは2018年末からiPhoneの販売台数を未公開にしているため、これらの数字はOmdiaによる「推定」に過ぎません。

ともあれ、OmdiaはiPhoneの出荷が前年の2018年よりも4.6%減少したと推定しています。これにつき、Omdiaのスマートフォン調査および分析ディレクターであるJusy Hong氏は「アップルの値上げが昨年のiPhone全体の出荷を減少した」と推定しつつ、にもかかわらず首位2つを占めていることを「この分野での同社の継続的な優位性はさらに注目に値します」と評しています。

iPhone XRもiPhone 11も、ともに「ハイエンドモデルと同じプロセッサを搭載しながら、ミドルレンジ級に価格を抑えた」モデルと言える位置づけです。そうした高機能・低価格の成功体験から、アップルはiPhone 8ベースでiPhone 11シリーズと同じA13プロセッサ採用と噂されるiPhone SE2(仮)に注力していく方針かもしれません。

Source: Omdia
Via: 9to5Mac