「投資ファンドから事業会社まで買収の話をしてきますね」と話すのは「平松ライブドア」の “右腕”、清水幸裕副社長。LDに対し、事業上のシナジーを追求した提携からMBO(経営陣による企業買収)に至るまで、様々な思惑で提案を持ち掛けてくるという。

 上場廃止が決まれば、駆け込みでTOB(株式公開買い付け)による敵対的買収を仕掛けられる可能性も考えられる。防衛策について、清水は「選択肢は限られている。正式にやるのであれば、総会決議によるポイズンピル(毒薬条項)に近いものも考えられるが導入は難しい」と述べ、企業価値の向上が最善策と強調した。

 買収を仕掛け続けてきたLDが、一転して買収を仕掛けられる側に──。清水は「大株主になったファンドとは、今週会います。やはり会社としても会っておいた方がいい」と語った。発足当初に「切り売りしない」と断言した「平松ライブドア」の防戦は続く。(一部敬称略)【了】

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