転職希望者数は、4月末から最長で10連休というゴールデンウィークの影響で、3月から横ばいとなった。転職希望者数が減少し、求人数は増加したため、求人倍率は前月から0.02ポイント上昇した。
業種別にみると、求人数の前月比は8業種(その他を含まない)のうち「メディカル」、「メディア」、「サービス」、「商社・流通」、「小売・外食」、「金融」、「IT・通信」の7業種で増加した。特に伸びたのは、「メディカル」(前月比6.6%増)、「メディア」(同3.7%増)。
「メディカル」では、医療機器メーカーや、CRO(医薬品開発受託機関)で採用が活発化している。
「メディア」では、Webやスマートフォン関連の広告のニーズが高まっており、広告代理店が増員しているため、求人数が増加した。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
メディカル 6.6%増
メディア 3.7%増
サービス 2.0%増
商社・流通 1.8%増
小売・外食 1.8%増
金融 1.7%増
IT・通信 0.8%増
メーカー 1.1%減
その他 27.4%減
職種別では、求人数の前月比は11職種のうち「技術系(建築・土木)」、「技術系(化学・食品)」、「技術系(メディカル)」、「技術系(電気・機械)」、「企画・管理系」、「技術系(IT・通信)」の6職種で増加した。特に伸びたのは、「技術系(建築・土木)」(前月比6.8%増)、「技術系(化学・食品)」(同3.6%増)。
「技術系(建築・土木)」では、ゼネコンやサブコン、設備管理会社で施工管理の採用が活発化しています。
「技術系(化学・食品)」では、化学メーカーや自動車関連会社で求人が増えており、前年同月比でも29.6%増と11職種で最も求人の増加率の高い職種だった。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
技術系(建築・土木)6.8%増
技術系(化学・食品)3.6%増
技術系(メディカル)2.7%増
技術系(電気・機械)1.9%増
企画・管理系 1.5%増
技術系(IT・通信) 1.5%増
専門職 0.4%減
営業系 0.5%減
クリエイティブ系 4.0%減
販売・サービス系 6.0%減
事務・アシスタント系6.8%減
今後の転職市場についてパーソルキャリアでは、「例年5月の連休明けからさらに求人数が増えるため、転職希望者にとってチャンスの多い市況が続く見込み」としている。 2019年3月の転職求人数は前月比0.1%減、前年同月比2.7%増、転職希望者数は前月比1.7%減、前年同月比18.1%増だった。求人数は調査開始(2008年1月)以来の最高値を更新した2月から横ばいとなった。
転職求人倍率は前月比0.04ポイント増、前年同月比0.32ポイント減の2.17倍だった。
例年3月は翌年度に採用予定の募集が数多く出るため、求人数は増加の傾向が続いていたが、今年はそれほど増えなかったことが微減の要因となった。
転職希望者数も年度末の繁忙期の影響などで前月比98.3%と減少した。転職希望者数の減少幅が求人数の減少幅に比べて大きかったため、求人倍率は0.04ポイント増加した。
業種別にみると、求人数の前月比は8業種(その他を含まない)のうち「IT・通信」、「メディカル」、「小売・外食」の3業種で増加した。特に伸びたのは、「小売・外食」(前月比7.6%増)、「IT・通信」(同6.0%増)。
「小売・外食」では、コンビニエンスストアやチェーンの飲食店でスーパーバイザーや店長候補などのマネジメントに関係する仕事の求人が増加した。
「IT・通信」では、システムインテグレータやWebサービスで採用が活発化しており、求人数は前年同月比でも107.9%と特に増加率の高い業種となった。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
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