読者の皆様は「渋谷」をどのように読んでいるだろうか?

「しぶや」と読んだ人は東京都内の流行発信地「渋谷」(東京都渋谷区)を連想したかもしれない。また、「しぶたに」と読んだ人は2018年4月にアイドルグループ「関ジャニ∞」、からの脱退とジャニーズ事務所からの退所を発表した渋谷すばるさんを連想したかもしれない。

各地の「渋谷」という地名を見てみると、東京や神奈川では「しぶや」だが、大阪や京都では「しぶたに」が存在する。ひょっとして、「渋谷」の読み方に東西差があるのか。Jタウン研究所では2018年4月16日から8月9日の期間読者アンケートを行った(総得票数674)。果たして結果はどうなのか――。

「しぶたに」が多い!?



投票結果の合計を見ると、「しぶや」53.3%が、「しぶたに」46.7%をわずかながら上回る結果となった。やはり「しぶや」が多数派――と思いきや、個々の結果を見ると36県で「しぶたに」と読むと回答した人が過半数を占める結果となっている。

地域別に見ると、今回の調査で得票数の多かった東京、神奈川、新潟、福井で「しぶや」と回答した人の割合が過半数以上を占める結果となった。東京では「しぶや」71.9%、「しぶたに」28.1%、神奈川では「しぶや」90%、「しぶたに」10%、新潟では「しぶや」76.7%、「しぶたに」23.3%、福井では「しぶや」76.9%、「しぶたに」23.1%という結果だ。

首都圏はともかく、北陸2県で「しぶや」派が多い結果となったことは興味深い。東京に特別近いというわけでもなく、「渋谷(しぶや)に憧れているから」というわけでもなさそうだ。

西日本に目を向けると、兵庫、和歌山、徳島、高知、福岡、長崎、大分では「しぶたに」と回答した人が100%。圧倒的「しぶたに」派の中で、なぜか広島、熊本は「しぶや」派となった。

画像は「しぶや」(sumiisanさん撮影, flickrより)

新潟、福井、広島、熊本に共通点はなさそうだが、他県に比べて「しぶや」姓が多いとか、「○谷」を「たに・だに」と読むより「や」と読むことが多い、といった要因があるのだろうか。