アメフト部員の悪質タックル問題で、日大の各学部長から学生あてに、今回の事態になったことをお詫びし、学生のサポートを約束するメッセージが送られていたことが分かった。

ただ、大学としてのメッセージはまだ来ていないといい、学生から不満の声も上がっている。

「法学部の皆さんは心を傷めていることと思います」

この問題では、日大関係者の会見が連日連夜続き、日大へのバッシングも収まらない騒ぎになっている。一方、東京都千代田区内の日大キャンパスでは、2018年5月25日も通常授業が行われ、学生たちは、普段と変わらない様子で登校していた。

とはいえ、これだけの騒ぎになっているだけに、内心は穏やかでない様子だ。

法学部1年の男子学生(18)にJ-CASTニュースの記者が話を聞くと、内田正人前監督(62)らが23日夜に行った会見について、こう不満をぶつけた。

「司会の広報部の方が質問を止めたりするのは、僕らも本当のことを知りたいのにおかしいですよ。LINEのやり取りを通じて、『日大どうなってる?』とけっこう聞かれました。世間からどう見られているのかと不安があります」

学生たちの気持ちを察してか、法学部長名で、25日朝に学内サイトを通じて学生へのメッセージが送られてきた。

そこではまず、「本学に関するさまざまな報道を見聞きし、法学部の皆さんは心を傷めていることと思います。このような事態となってしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪文で始めた。

そして、法学部の教職員は、学生1人1人と真摯に向き合い、抱えている問題を解決できるようなサポートをしたいと呼びかけた。

「大学統一のメッセージがないのはおかしい」の声も

メッセージの最後では、学生のことを第一に考え、「自ら学び」、「自ら考え」、「自ら道をひらく」能力を身につけるよう教育に取り組みたいと決意を語っている。

日大の経済学部でも、5月24〜25日にかけて、まったく同じメッセージが流されていた。ツイッター上では、商学部でも同じ文面だったという。

このメッセージについては、「大学に対し、学生を切り捨てているという不信感があります。それに誰かが気づいて、一斉にメッセージを流したのでは」(別の法学部1年の男子学生)、「学部長からではなく、大学からの統一メッセージがないのはおかしい」(同学部2年の女子学生)といった声が出ていた。

経済学部3年の女子学生(20)は、「選手の会見後に広報部が出したコメントに対し、先生が授業の冒頭でいきなり『本部の人はしょうがないな』と言ってしました。私も、会見などで、もうちょっとしっかり大人としての対応をしてほしいと思っています」と話した。