<ゴルフ日本シリーズJTカップ 初日◇30日◇東京よみうりカントリークラブ(7,023ヤード・パー70)>
今季の優勝者と賞金ランク上位者のみが出場できる最終戦、「ゴルフ日本シリーズJTカップ」が開幕。この試合でついに賞金王が決まる。この初日は賞金ランク順にペアリングが決まり、トップの小平智と2位の宮里優作、3位のチャン・キム(米国)が最終組でラウンドした。
【関連】小平と美保夫人の熱い抱擁
まさかの出遅れを喫したのは小平だった。飛んで曲がらないドライバーが最大の武器だが、この日のフェアウェイキープ率は42.86%で30人中25位。「こんなにティショットが安定しなかったのは今季はじめて」と苦笑するしかなかった。4番、5番では左の林、6番パー5では右の斜面などチャンスを狙える場所にティショットを置けず苦戦した。8番まではパッティングなどの小技でしのぎ続けたが、9番パー4ではティショットを右のバンカーに入れると、セカンドショットは木の枝に当たりボールは出ただけに。このホールは結局4オン3パットのトリプルボギー、今季4月の「中日クラウンズ」初日以来の+3がスコアカードに刻まれた。
その後もスコアを伸ばせず、4オーバー・26位タイと大きく出遅れ。しかし、先週の「カシオワールドオープン」の初日よりは「ポジティブに考えれば3打もいい」と不敵に笑った小平。ショットが曲がった原因はわかっており、修正点も把握できたという。「明日はそれを試したい」。表情に悲壮感はない。史上9人目となる最終戦優勝での賞金王戴冠へ、力強く巻き返しを誓った。
小平を追いかける1番手の宮里は、4バーディ・3ボギーの1アンダー8位タイとまずまずのスタート。この日は出だしからバーディを奪うと、5番パー4ではセカンドを1メートルにつけ2つ目のバーディを奪う。続く6番パー5では2オンに成功、イーグルパットは惜しくも入らなかったが、難なくバーディを奪いスコアを伸ばした。
その他、2番パー3では約4メートルのパーパットを入れてピンチをしのぐなど、序盤はショット、パット共に高い次元で安定。貫禄すら感じられるプレーだったが、弱い雨が降りはじめ、気温が下がってきた9番パー4で3パットのボギーを叩いてしまう。表面の芝に水滴がつき、タッチが変わったグリーンに苦戦。後半はショットも徐々に曲がるようになり、16番までに2つのボギーを喫した。それでも、17番パー5では1つ獲りかえし、なんとかスコアをアンダーにしてフィニッシュした。
首位とは3打差。「少しでも差をつめておきたかったけど、アンダーで回れたのは良かったかな」。宮里が逆転賞金王になるためには、ここで優勝するほかない。「この3打差が大きいんだけどね…」。残り3日間、最終日を優勝に近い場所で迎えるには伸ばすしかない。
なお、キムは腰痛の影響でショット、パット共に精彩を欠き、12オーバーの最下位に沈んでいる。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

現在の男子賞金ランキング
小平智のすべてが分かる!注目プロ名鑑〜選手ぺディア〜
3年前の記憶が蘇る…!小田孔明ら元・賞金王が語る王座へのプレッシャー
ホスト大会で2位、やはり石川遼は「持ってる」【ツアーの深層】
【WITB】10年不変のエースシャフトで“飛んで曲がらん”小平智