神戸製鋼の検査データ改ざん問題が中国でも大きな注目を集めている。「日本製品は品質が高い」というイメージが定着していただけに、多くの中国人にとっても今回の問題は衝撃的だったようだ。

 また、中国では同問題によって日本製品の信頼性は崩れ去ったという報道も多く、なかには中国で好調な販売を続けている日系車などについても「信用できない」と報じるメディアもある。

 中国メディアの今日爆点は14日、かつて高い名声を得ていた日本製品は今、色褪せ始めており、日本では大手企業による醜聞が増えていると伝える一方、これは中国企業にとって大きなチャンスであると伝えている。

 記事は、神戸製鋼のデータ改ざんのほかにも、日産自動車で無資格の社員が完成検査を行っていた問題、タカタの欠陥エアバッグ問題など、近年は大手企業の不祥事や醜聞が相次いでいることを紹介。特にタカタは中国企業の子会社である米キー・セーフティー・システムズ(KSS)の支援を受けることで合意しており、タカタは実質的に中国企業の傘下となった。

 記事は、中国製といえば長年にわたって「低品質でパクリ」というイメージが定着していて、日本製といえば「高品質で高級」というイメージだったと指摘する一方、近年はスマホや高速鉄道産業に象徴されるとおり、中国が著しく競争力を高めており、日本製品への「逆襲」を見せる分野も多いと指摘している。

 また、シェアサイクルやスマホによる電子決済など、中国は日本にはないイノベーションで世界からも注目を集めているとし、今や中国製は日本製に取って代わりつつあると主張。日本企業が改ざんなどで自らブランドを毀損させ続けるのであれば、中国製はそのチャンスを生かすだけとの見方を示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)