日本のマンガやアニメを愛してやまない中国の若者は多い。しかし、そんな彼らも、日本の作品にしばしば登場する「中国人」のキャラ設定には違和感を覚え、苦笑いしているかもしれない。中国メディア・今日頭条は5日「日本のアニメで見られる、中国人が理解できない理不尽な『中国風』」とする記事を掲載した。
 
 記事は「日本のアニメには多くの中国人キャラクターが登場する。しかし、これらのキャラクターを見るたびに違和感を覚えるのだ。その主な理由は、日本の制作者が、中国や中国風キャラクターに対して、一定の誤解を持っているからである」としたうえで、よく見られる「誤解」の一例を紹介している。
 
 まずは身なりについてだ。アニメに出てくる中国属性を帯びたキャラクターは、大概「お団子頭とお下げ髪」であり、主役にしろ脇役にしろみんなチャイナドレスか古代の装束を身に着け、靴下を履かずに布の靴を履いているとした。
 
 次に、中国風キャラが発するセリフ「アイヤー」について指摘。「○○アルよ」とともにポピュラーになっている言葉だが、記事は「彼らの『アイヤー』に対する理解に、ちょっと問題があるかもしれない」としている。実際に中国では「アイヤー」、「アイヨー」という感嘆詞を用いるが、その程度や頻度のうえで誤解があると認識しているようだ。
 
 さらに「すべての中国人が肉まんを好んで食べると思っている」、「すべての中国人にカンフーの心得があると思っている」という点を挙げた。肉まん同様、ゴマ団子や麻婆豆腐、さらには中国に存在しない天津飯も「中国人はみんな大好き」と思い込んでしまう対象になっているとのことだ。
 
 記事が指摘するような現象は、日本人の「中国人」像が、古代から近代まででストップしていることを示すものと言える。時代の変化とともに、これらのステレオタイプ的なイメージは変わっていくのだろうか。それとも、数十年経ってもやっぱりそのままなのだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)seaonweb/123RF)