Uberの自動運転テストカーが、米アリゾナ州テンピの街を走行中に一般の車に衝突され、横転する事態となりました。警察の報告によるとUberには乗客は乗っておらず、けが人も出ていないとのこと。Uberはアリゾナ州とペンシルベニア州ピッツバーグにおいて自動運転のテストを一時中断すると発表しました。

Uberによると事故発生時、Uberのボルボは自動運転モードで走行しており、交通法規を遵守していたとのこと。そして、Uber側に優先権があったかかわらず一般車両が道を譲らず走行したために、互いの進路が交錯して接触、転倒に至ったとしています。

ただ、Uberの運転席にはドライバーが乗車しており、とっさの判断で運転を引き継いでいれば事故は防止できていた可能性もあったはずです。また車が横転するほどの衝撃があったことを考えると、実際にはどちらもかなり速度を出していた可能性がありそうです。
  
Uberは昨年12月、カリフォルニア州サンフランシスコで自動運転車が信号無視を犯しました。また自動運転車の仕様がカリフォルニアの法規制に適合していないと指摘され、公道走行を禁止されたことに対しては、指摘に反論して従わず、その後カリフォルニアからペンシルベニア州ピッツバーグに車両を移して自動運転車のテストを再開。程なくしてアリゾナ州にもその範囲を拡大し、乗客を乗せての走行も始めていました。

ただ、テスト地域を移動後も、この2月になってGoogleの自動運転開発会社WaymoからLIDARセンサーに関する情報を不正に取得したと訴えられるなど、Uberのトラブルは続いています。

Uberは今回の事故原因が一般ドライバーの運転にあると考えているようにも思えます。しかし、たとえ自分の側に優先権があっても、相手ドライバーが譲らない場合もあるということをAIに教えておかないと、また同じような事故が起きそうな気がしてなりません。