楽天は3月22日、ポイ探の菊池崇仁社長などを講師に迎え、ポイント活用に関する記者向け勉強会を開催。出費が増える新生活を賢くやりくりするための買い物テクニックをレクチャーした。

●競争激化は消費者にとってチャンス、賢くおトクに買い物を



 ポイントサービスは、2013年以降、Tポイントや楽天スーパーポイントにネット・リアルのポイントが統合されたことで、現在、第2次ブームを迎えているという。

 57枚のクレジットカードを自身で保有・利用し、お得な買い物を追求するポイ探の菊池崇仁社長は、「競争の激化は消費者にとって大きく得するチャンス」と語る。

 例えば、楽天が実施している「スーパーポイントアッププログラム(SPU)」は、楽天カードやアプリなどの使用状況に合わせて、ポイント還元率が増える制度。うまく活用すれば、最大7倍になる。

 「他にも、スマホ決済アプリ『楽天ペイ』や楽天経由での『ふるさと納税』など、ポイント還元率を高める方法はさまざま。貯めたポイントを楽天モバイルの支払いに充当すれば、毎月のスマホ料金を実質無料にすることもできる」(菊池氏)。

●ポイントゲッターが教える三つの買い物テクニック



 菊池氏に続いて登壇したのは、独自の研究で「楽天スーパーポイント」を極める楽天 ECカンパニー 企画部 サービス企画課の岡野司氏だ。岡野氏は毎月3万円程度のカード利用で年間10万ポイントを貯めるポイントゲッターで、「楽天スーパーライブTV」に出演し、楽天市場の買い物テクニックをユーザーに伝授している。

 岡野氏が紹介したテクニックは3点。まず、「通常ポイント」と「期間限定ポイント」の違いを知ることだ。「期間限定ポイントは使用期限があるので、失効時期を過ぎないように気をつけて、優先的に使用するのがおすすめ」。ポイントを貯めるだけでなく、何に使うかまで戦略的に考えるのがコツとのことだ。

 次に、常時適用される「SPU」や、「楽天スーパーSALE」「お買い物マラソン」などのセールイベントをうまく活用すること。期間限定や商品限定なども含めると、ポイント還元率アップのチャンスは非常に多い。「読み飛ばしているメルマガなどもヒントになる」といい、情報収集はポイントを稼ぐための基本テクニックだとアドバイスした。

 最後に、岡野氏も実践しているという「買い物カレンダー」の作成だ。「日用品を緊急度でリストアップして“今すぐ必要”なものはイベントのタイミングで購入、“ストックがある”ものは貯めたポイントで買うといった区分けをする。日用品はポイントを貯める上で最重要」。自分の買い物の傾向が分かれば、ポイントを貯める/使う戦略が立てやすくなるというわけだ。

 楽天ポイントをはじめとするポイントサービスは、組み合わせ次第で、より多くのポイントを獲得できる反面、複雑で消費者に伝わり切れていないという問題がある。対応サービスが増加すればなおさらで、“賢い買い物術”の認知拡大は、今後ますます、満足度や利用頻度に直結する要因になりそうだ。(BCN・大蔵 大輔)