日本人の中国に対するイメージは年々悪くなっている印象がある。中国が世界経済に与える影響が拡大し、世界での存在感を増すにつれ、日本人の中国に対するイメージは逆に低下しているようにも見える。

 中国メディアの澎湃新聞は、日本が中国に対して抱いているイメージについて歴史的背景を踏まえながら解説。一般的に国家間のイメージは、経済規模や軍事力、地理的状況、政治などで築かれていくが、日本は中国に対してどのようなイメージを抱いているのだろうか。

 記事は、「日本は日清戦争と日露戦争で勝利し、アジア第一の強国となりヨーロッパ列強と肩を並べるようになった」とし、その結果として「中国に対する親近感や畏敬の念などを永遠に失った」と説明した。

 さらに、日本人は平等意識が乏しく、強者を崇め、弱者を軽視する民族であると分析している。例として、日本の中国や韓国に対する態度と米国に対する態度が違うと主張し、日本が中国を軽視しているとの見方を示しつつ、日本の中国に対するイメージを向上させるための方法として、中国は国力を高めるだけではなく、礼儀や友好的な態度を示し、信頼を得ることも重要だと論じた。

 国家間の距離が近ければ領土や歴史をめぐる対立は発生しやすいが、ある程度の距離があればこうした問題は発生しにくい。しかし、イメージは信頼や憧れに基づいていることに多い。日中の外交関係の改善は容易ではないだろうが、多くの中国人旅行客が日本を訪れている今、互いのイメージを向上させることは民間レベルでも行えることが数多くあるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)