最近は日本でも真っ白な歯の人や歯列矯正できれいな歯並びの人が増えてきました。実際、ホワイトニング専門や歯列矯正専門のクリニックがあるほど。実際、これって歯に良いの? 悪いの? 気になったので調べてみたら、意外なことがわかったのです!

日本人のお口事情は世界的には低レベル……

挨拶代わりにキスをする海外では歯列矯正やホワイトニングのデンタルケアは常識です。幼少期に歯列矯正をすることもあたりまえで、八重歯がある人はほとんどいません。歯科医にかからなくても良いように、ホームケアもしっかりしていてデンタルフロスを使うのも当然。虫歯や口臭がある人はマナー違反とされます。これに対し日本人にはそういった習慣や文化が無かったため、歯並びが悪くても矯正することは少なく、虫歯の治療をしたがらない人がいるのも事実。また、日本人の歯は表面のエナメル質が薄く、中の象牙質が黄色がかっているため黄色く見えてしまうのですね。

ホワイトニングのメリットとデメリット

歯のホワイトニングも少しずつ日本人に浸透してきて、行っている人や行うか悩んでいる人もいるのでは? 白い歯は清潔に見えますし、笑顔もきれいに見えますね。しかし、もともと黄色っぽい色の歯を白くし続けるには、定期的なホワイトニングが必要になります。基本的には過酸化水素や過酸化尿素でエナメル質の表面を漂白して白くするのですが、虫歯があったり、歯が欠けていたり、知覚過敏がある場合には薬剤が浸みて非常に痛むため、ホワイトニングができないことも。また、ホワイトニングするたびにエナメル質が薄くなっていくことが多く、結果的に知覚過敏になることが懸念されます。

その歯、抜くべきですか?

歯を白くするためにセラミック製の義歯にしたり、歯列矯正をするためにインプラントを薦める歯科医もいるようですが、健康な体に必要なのは自分の歯です。歯の根元である歯根には歯根膜という組織があり、食感や味覚を感じる大切なもの。入れ歯にすると味覚がおかしくなったり変わったりするのはこのせいで、インプラントにも同じことが言えます。また、歯根膜には骨に細菌が入るのを防ぐ働きがありますが、これがなくなると歯周病や顎の骨への感染症を引き起こしやすくなります。年齢を重ねても自分の歯でいられることが一番大切で、健康な歯を抜いてしまうのは美容的には良くても健康には悪いと覚えておきましょう。

歯の表面の着色汚れを落とすクリーニングや、歯石の除去、歯周ポケットのケアなどはしっかりするべきです。今は大人になってからの歯列矯正器具もあるようなので、歯に負担がかからないものをチョイスしてきれいな歯を目指したいですね。


writer:しゃけごはん