(台北 16日 中央社)行政院農業委員会高雄区農業改良場(屏東県)は、異なる属のランを交配し、新品種の開発に取り組んでいる。現在はリンコノプシス属の未命名の新品種を開発中。開花までの期間を短縮し、世界での販売を目指そうと研究が進められている。

台湾で主に生産されているランは、コチョウラン。輸出額は1億米ドル(約114億円)を超える。同改良場は、コチョウラン属とリンコノプシス属、ヒスイラン属、レナンテラ属などを掛け合わせ、これまでに数々の新品種を生み出してきた。

今月12日から台南市で開催中の「2016台湾国際らん展」では、リンコノプシス属の3品種、ヒスイラン属の1品種など計5作品が計8個の賞を獲得した。受賞作品の中には開発が進められている未命名のリンコノプシス属新品種も含まれる。

同改良場の研究員によると、この新品種の開発目標は、開花までの期間を1年半以内に短縮すること。現段階では2年余りまでの短縮に成功しているという。期間を1年半以内にできれば、技術移転の要請が高まり、国際市場での利益獲得もねらえると研究員は話す。

現在輸出されているコチョウランの栽培期間は、小輪のものであれば6〜8カ月、中輪や大輪だと約1年〜1年半になっているという。

(楊淑ブン/編集:名切千絵)