「最近、マウスポインタをよく見失う」という方はいないだろうか。

それは、筆者のように加齢のせいばかりとはかぎらない。
環境の変化によって、マウスポインタの現在位置は確実にわかりづらくなっているのだ。年齢は、あまり関係ない。

今回は、その原因と対策を紹介する。

●高解像度化とマルチディスプレイで見失うことが増えたマウスポインタ
パソコン画面の高解像度化はめざましい。たとえば、Windows 10搭載のSurface Pro 4は2736×1824ピクセル、Macにいたっては4096×2304ピクセル(Retina 4K)、5120×2880ピクセル(Retina 5K)と、もういくところまで行った感じもする。

もちろん、それだけ美しく表示できるわけだが、副作用もある。
その1つが、マウスポインタを見失いがちなことだ。

パソコンのデスクトップが広大になったため、マウスポインタの現在位置を一目で把握するのが難しくなっているのである。

もう1つの理由がマルチディスプレイだ。
ノートPCを外部ディプレイにつないで利用するユーザーが増えた結果、やはり、マウスポインタの位置をパッと把握するのが難しくなっている。

このため、Macの最新OSである「OS X El Capitan」では、マウスポインタの位置を素早く確認する機能が用意されている。マウスを素早く動かす(シェイクする)と、一時的にマウスポインタが拡大表示されるのだ。





OS X El Capitanでは、マウスを素早く動かす(シェイクする)とマウスポインタが一時的に大きく表示される。

初期設定では機能が有効になっているので、マウスポインタを見失いがちな方は活用しよう。なお、不要であれば、機能をオフにすることもできる。設定方法は次のとおりだ。




1.[システム環境設定]の[アクセシビリティ]を選択する。




2.左側で[ディスプレイ]を選択し、[マウスポインタをシェイクして見つける]でオン/オフを設定する。

●Windowsでは[Ctrl]キーでマウスポインタの位置を確認できる
マウスポインタの位置を表示する機能は、Windowsにも用意されている。[Ctrl]キーを押すと、マウスポインタの周囲に波紋のような模様が表示されて、現在位置を示してくれる。




Windowsでは、[Ctrl]キーを押すとマウスポインタの周囲に波紋のような模様が表示される。

ただし、初期設定では無効になっているので、マウスポインタを見失いがちな方は、次の手順で有効にしておこう。なお、設定方法はWindows 10/8.1/7ともに共通だ。以下はWindows 10の画面である。




1.コントロールパネルの[ハードウェアとサウンド]をクリックする。





2.[デバイスとプリンター]の[マウス]をクリックする。





3.マウスのプロパティを設定するダイアログボックスが表示されたら、[ポインターオプション]タブで[Ctrlキーを押すとポインタの位置を表示する]をチェックして[OK]ボタンをクリックする。


井上健語(フリーランスライター)