夏の夜は寝床の耳元で「プーン」という不快な羽音が……そこで蚊取り線香の出番となるわけですが、今年は節約エコを兼ねて、みかんやレモンなどの柑橘類の皮を活用した虫よけの方法を試してみたいと思います。ここでは、虫よけの作り方を紹介します。

○ザルやネットなどで乾燥

柑橘類の果皮には柑橘精油と呼ばれる天然の油が含まれているそうで、主成分のリモネンなどの物質が作用することで防虫効果を発揮すると言われています。

まず、みかんやグレープフルーツ、オレンジ、夏みかんなど柑橘類の皮を用意します。適度な大きさに切り、ザルなどに入れて外で乾燥させます。洗濯ネットなどに入れて干すと、風などで飛ばされないので安心です。

夏みかんなど、皮が厚い柑橘類は、細長くカットしておくと早く乾きます。急な雨などで濡れてしまわないよう、天気には注意してくださいね。

皮はカラカラになるまで乾かすのがポイントです。割ったときにパリッと割れるくらい乾かすのが理想です。乾燥後、出しっぱなしにしておくと湿気を吸ってしまうので、乾燥剤などを入れた缶やタッパーなどのブラスチックの保存容器に入れて保管します。

この虫よけを使う時は、普通の蚊取り線香と同じく火をつけるだけ。間もなく煙が出て燃え始めます。ガスで火を付けると、バチバチッと勢いよく炎が立ち上がりますが、これは皮に含まれている柑橘類の油が作用しているのでしょうか。

基本的に煙っぽいにおいですが、ほのかに柑橘系の香りが入っている気がします。

この方法、市販の蚊取り線香と比べると火のつきが悪く、消えやすいです。無水エタノールなどのアルコールをほんの少し皮に染みこませると燃えやすくなります。

皮は下に網がついた蚊取り線香の容器に入れるほか、小皿などに置いて使ってもいいでしょう。皮を細く切った場合は、アロマのお香立てに立ててもいいですね。筆者はすりこぎの穴を利用した台を使用しています。

○シーズンが過ぎたら入浴剤にしても

この方法、柑橘類の皮なら何でも使えますが、みかんなど薄い皮の方が乾きやすく燃えやすいです。冬にたくさんみかんを食べて、ストックしておくのがオススメ。

シーズンが終わって虫よけが不要になったら、乾かした皮はお風呂に入れて入浴剤として使用するほか、サシェなどの小袋に入れてたんすの引き出しに入れれば、衣類の虫よけにもなると思います。

執筆:麦原 ケイ(むぎはら けい)
猫とビールと唐揚げとコーヒーが好きな神奈川県・横浜在住の主婦ライター。所属する「ベル・エキップ」は、取材、執筆、撮影、翻訳(仏語、英語)、プログラム企画開発を行うライティング・チーム。ニュースリリースやグルメ記事を中心に、月約300本以上の記事を手がける。拠点は東京、大阪、神戸、横浜、茨城、大分にあり拡大中。メンバーによる書籍、ムック、雑誌記事も多数。

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