「下さい」と「ください」

皆さんは、この二つの意味に明確な違いがあることを知っていますか? パソコンに変換されるがまま、あまり意識せずに使っていることも多いのではないでしょうか。就活では、多くの社会人とコミュニケーションする機会が多々あります。実際に会うだけでなく、メールや手紙といった手段を使うこともあるでしょう。そんなとき、正しい使い方ができるように、その違いについて、マナー講師の小藤弓先生に教えてもらいました。


【1】「ください」補助動詞 英語では「please」の意

例「お越しください」

お願いごとや、敬意を表す尊敬語・丁寧語として使用する場合は「ください」と平仮名で書きます。


【2】「下さい」動詞 英語では「give」の意。

例「珈琲を下さい」

実質動詞(「くれ」の尊敬表現や丁寧表現、請求)の場合は「下さい」と漢字で書きます。

また「下る」は字の如く、高い地位の人から下げ渡される意味もあり、漢字で書く「下さい」は、上から目線の言葉になりかねません。

特にご年配の方と関わる際は、注意しましょう。


最近では、官公庁が「ください」を全てひらがな表記にするなど、使い方が統一されてきているのが現状です。正しい理解で使い分けられるといいですね。

文●青

小藤弓先生プロフィール

マナー講師。2011年3月11日の震災をきっかけに、マナーコンサルタントの西出ひろ子に師事し、マナー講師として独立。仙台を拠点に、大学生に対する就職マナーや就職講座、企業でのビジネスマナーなど幅広く活躍中。

公式ホームページ http://www.dailymanner.jp