福島を中心に、東北の食材を“食べて応援しよう!”という言葉があることをご存じだろうか?
風評か、はたまた真実か。東北の食材は程度の差こそあれ、原発事故による放射線汚染の影響下にあるというイメージが定着している。しかし、東北の食材が売れなければ、農業・漁業関係者の暮らしは立ち行かなくなってしまうので、それを支えたいという気持ちが、“食べて応援しよう!”というものだ。

このスローガンは、まぎれもない美談だし、助け合う日本人のひとりでありたいと思う気持ちは、多くの人が共有するところだろう。
しかし、ほんとうに“食べて応援しよう!”は“正しい心構え”なのだろうか…。

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筆者のまわりには“食べて応援”を謳い、実践している人がちらほらいる。しかし、ブロガーの書き込みを調べてみると、賛同するコメントはほとんど見つけることはできなかった。
・“食べて応援”はちょっと無理ですね
・汚染瓦礫の受け入れも食べて応援もお断り!東電社員が全部やってちょうだい
・食べて応援なんて正気の沙汰じゃない。チェルノブイリのお野菜もどうぞ!
といった具合に、強い拒絶反応が感じられる。

TOKIOのメンバーが出演したFOOD ACTION NIPPONの「東日本を食べて応援」のCMにも批判が集まっており、
・外国からは非難の嵐のようだが、そりゃそうだろうよ。どうかしてるよ
・TOKIOの人たちは福島の野菜とか魚介を意識的に食べているの?本当の本当に?
・電通が仕掛けているようですね…。もう信用ならないんだが…
などのコメントが見受けられた。

一部には、
・危険危険と言うけれど、その論拠は実ははっきりしてないじゃないですか
・東北の食材より、受動喫煙のほうがよっぽど危険なんですよ
・きっちりと検査した食材が市場に出回っているので、安心していいと思う
といった意見も見られるが、
・基準値を越えた野菜や米が出回った実績がすでにありますよね?
・そもそも事故発生後に、基準値を緩めるなど、おかしなことをやってきたじゃないか!
・東電、政府の嘘の連発があったので、信用なんてできない
・あいかわらずストロンチウムなどを発表しないのはなんで?
・福島第一原発、収束宣言という笑い話wwwww
といった背景から、信用の獲得には高いハードルが感じられた。
たとえ“食べて応援”したい気持ちがあったとしても、信用できる材料が不足しているというのが現状のようだ。

個人でもたくさんの情報を調べられる時代。“食べて応援”に参加するかどうかは、おのおのの判断にゆだねられることになりそうだ。

(イノウエアキオ)
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