コンタクトレンズの誤った使用により目にトラブルを抱えてしまうケースも少なくない。このほどイギリスから、コンタクトレンズを装着したままシャワーを浴びたことが原因で右目を失明した男性の一報が届いた。『New York Post』『The Sun』などが伝えている。
英シュロップシャー州シュルーズベリー在住のニック・ハンフリーズさん(Nick Humphreys、29)は、コンタクトレンズが原因でアカントアメーバ角膜炎を発症し、右目を失明してしまった。
ニックさんは幼い頃から視力が弱く、4歳の時に眼鏡をかけ始めた。しかし2013年、大好きなサッカーを快適にプレイしたいためにコンタクトレンズを使用することにした。当時のことをニックさんはこう振り返っている。
「20代半頃からスポーツに専念するようになって、眼鏡は運動をするのに邪魔だったのです。コンタクトの装着に慣れた頃は、これまでにない快適さを感じました。」
ニックさんはコンタクトレンズを週に5日ほど装着し、それ以外は眼鏡で過ごしていた。普段はコンタクトレンズを外して就寝し、朝起きた時に装着してスポーツジムで一汗流した後に会社へ向かうという生活を送っていた。
ジムではトレーニングを終えた後、コンタクトレンズを着けたままシャワーを浴びていた。これが右目の失明の原因になろうとは思いもしなかったとニックさんは明かす。
「コンタクトレンズを着けたままシャワーを浴びることに対して何とも思ってもいませんでした。特に誰からも注意を受けることもなく、私がお世話になっている検眼士からも特に何も言われていませんでした。」
ところが2018年1月、ニックさんは右目の眼球が傷ついていることに気付いた。コンタクトレンズを装着しているときに目をこすってしまったせいだと思っていたが、1週間経っても状態が良くならず検眼士のもとを訪れた。
検眼士からは目に潰瘍のようなものがあるため、すぐ病院へ行くように勧められた。病院で診察を受けたニックさんはアカントアメーバ角膜炎の可能性があると診断され、検査結果は1週間後とあってその間不安を抱えることとなった。
病院から戻ったニックさんは、すぐにインターネットで自分の目の症状について調べた。すると場合によっては眼球摘出のケースもあると知って愕然とした。そして検査の結果、アカントアメーバ角膜炎という診断が下されてしまったのだ。
この角膜炎はアカントアメーバという微生物による感染症だが、アカントアメーバは池や川、水道水などに存在しており、感染すると目の痛みや視力低下、最悪の場合は失明してしまうという。
ニックさんの場合はコンタクトレンズを着けたままシャワーを浴びたことが原因だとみられ、眼球を摘出することは無かったものの抗菌薬の点眼を3週間続け、症状が和らいだように思えた。
しかし2018年3月、ニックさんは車を運転中に突然右目の視力を失ってしまった。そのショックは並大抵のものではなく「本当に大きな打撃をうけました。エクソシストのような眼帯をして、このグロテスクな右目と付き合っていかなければならないのですから」というほどだった。
精神的にも苦痛な日々を送っていたニックさんだが、現在は非営利団体「Fight for Sight」で働いており、今回のことを教訓としてコンタクトレンズを装着したままシャワーを浴びたり泳いだりすることの危険性を多くの人に訴えている。
ニックさんは昨年7月と9月に2度の手術を受け、現在は角膜移植手術を待っている状態だが、「もし手術によって視力が戻ったなら二度とコンタクトレンズを着けてシャワーを浴びることはないだろう」と述べた。
ちなみに一般社団法人日本コンタクトレンズ協会でも、アカントアメーバによる感染症の恐れがあるためコンタクトレンズを装着したままの水泳、入浴、シャワーはやめるように呼びかけている。
画像は『The Sun 2019年7月9日付「EYE SORE I’m partially blind after a parasite started living in my eye when I showered in my contact lenses」(Credit: PA Real Life)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
英シュロップシャー州シュルーズベリー在住のニック・ハンフリーズさん(Nick Humphreys、29)は、コンタクトレンズが原因でアカントアメーバ角膜炎を発症し、右目を失明してしまった。
ニックさんは幼い頃から視力が弱く、4歳の時に眼鏡をかけ始めた。しかし2013年、大好きなサッカーを快適にプレイしたいためにコンタクトレンズを使用することにした。当時のことをニックさんはこう振り返っている。
「20代半頃からスポーツに専念するようになって、眼鏡は運動をするのに邪魔だったのです。コンタクトの装着に慣れた頃は、これまでにない快適さを感じました。」
ニックさんはコンタクトレンズを週に5日ほど装着し、それ以外は眼鏡で過ごしていた。普段はコンタクトレンズを外して就寝し、朝起きた時に装着してスポーツジムで一汗流した後に会社へ向かうという生活を送っていた。
ジムではトレーニングを終えた後、コンタクトレンズを着けたままシャワーを浴びていた。これが右目の失明の原因になろうとは思いもしなかったとニックさんは明かす。
「コンタクトレンズを着けたままシャワーを浴びることに対して何とも思ってもいませんでした。特に誰からも注意を受けることもなく、私がお世話になっている検眼士からも特に何も言われていませんでした。」
ところが2018年1月、ニックさんは右目の眼球が傷ついていることに気付いた。コンタクトレンズを装着しているときに目をこすってしまったせいだと思っていたが、1週間経っても状態が良くならず検眼士のもとを訪れた。
検眼士からは目に潰瘍のようなものがあるため、すぐ病院へ行くように勧められた。病院で診察を受けたニックさんはアカントアメーバ角膜炎の可能性があると診断され、検査結果は1週間後とあってその間不安を抱えることとなった。
病院から戻ったニックさんは、すぐにインターネットで自分の目の症状について調べた。すると場合によっては眼球摘出のケースもあると知って愕然とした。そして検査の結果、アカントアメーバ角膜炎という診断が下されてしまったのだ。
この角膜炎はアカントアメーバという微生物による感染症だが、アカントアメーバは池や川、水道水などに存在しており、感染すると目の痛みや視力低下、最悪の場合は失明してしまうという。
ニックさんの場合はコンタクトレンズを着けたままシャワーを浴びたことが原因だとみられ、眼球を摘出することは無かったものの抗菌薬の点眼を3週間続け、症状が和らいだように思えた。
しかし2018年3月、ニックさんは車を運転中に突然右目の視力を失ってしまった。そのショックは並大抵のものではなく「本当に大きな打撃をうけました。エクソシストのような眼帯をして、このグロテスクな右目と付き合っていかなければならないのですから」というほどだった。
精神的にも苦痛な日々を送っていたニックさんだが、現在は非営利団体「Fight for Sight」で働いており、今回のことを教訓としてコンタクトレンズを装着したままシャワーを浴びたり泳いだりすることの危険性を多くの人に訴えている。
ニックさんは昨年7月と9月に2度の手術を受け、現在は角膜移植手術を待っている状態だが、「もし手術によって視力が戻ったなら二度とコンタクトレンズを着けてシャワーを浴びることはないだろう」と述べた。
ちなみに一般社団法人日本コンタクトレンズ協会でも、アカントアメーバによる感染症の恐れがあるためコンタクトレンズを装着したままの水泳、入浴、シャワーはやめるように呼びかけている。
画像は『The Sun 2019年7月9日付「EYE SORE I’m partially blind after a parasite started living in my eye when I showered in my contact lenses」(Credit: PA Real Life)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
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