「歴代最高の選手」と評されることが少なくないバルセロナのリオネル・メッシは、常にアルゼンチンの先達ディエゴ・マラドーナと比較される。だが、時代が違えば、比べるのは難しい。

 メッシだけではない。どの国にも、歴史に名を残したサッカー選手たちが多々いるが、歴代ナンバーワンを誰かに決めるのは不可能に近い。

 それでも、サッカーファンの興味は尽きない。スペイン紙『Marca』は4月24日、一部の国における「史上最高の選手」を問うアンケートを実施した。候補は同紙が選出している。

 このアンケートでは、メッシ対マラドーナは前者に軍配が上がった。スペイン版では64%、英語版でも55%がメッシを支持。マラドーナは25%と39%に留まった。

 メッシのライバルであるクリスチアーノ・ロナウドは、やはりポルトガル史上最高の選手とみなされているようだ。エウゼビオとの一騎打ちとなったが、スペイン版で71パーセント、英語版で81パーセントと、大多数が現エースを選んでいる。

 オランダやフランス、ドイツといった国でも、歴代ナンバーワンは明白だった。オランダはヨハン・クライフが85%(英語版58%)、フランスはジネディーヌ・ジダンが74%(同88%)、ドイツはフランツ・ベッケンバウアーが70%(同40%)で、それぞれ最多得票をマークしている。
 
 一方、サッカーの王国ブラジルでは、“王様”ペレが52%でロナウド(27%)やロナウジーニョ(20%)を抑えてトップ。ただ、英語版では、ロナウジーニョが37%で歴代最高に選ばれ、ペレとロナウドが31%ずつで並んでいる。ネイマールはいずれも、わずか1%に留まった。

 興味深いのは、Marca紙の地元スペインの歴代最高チョイスだ。スペイン版では、アンドレス・イニエスタが40%と最多の得票率を記録。シャビ(27%)、ラウール・ゴンサレス(13%)、イケル・カシージャス(12%)を抑えてナンバーワンに選ばれている。

 ただ、英語版では、31%を手にしたシャビがトップ。イニエスタは26%で次点となり、カシージャスが21%、ラウールが19%だった。

 ほかにも、クロアチアやデンマーク、チリ、コロンビア、エジプト、アメリカ、イタリア、モロッコ、メキシコ、スウェーデン、トルコ、ウルグアイといった国々の選手がアンケートの対象となった。アジアではサウジアラビアやイランは調査されたものの、日本は対象から外れている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部