(台北 9日 中央社)総統在任中の収賄などで服役中の陳水扁氏の刑務所外治療をめぐり、これまで「条件に当てはまらない」と申請を却下していた法務部が柔軟な姿勢を示し、実現の可能性が浮上している。

陳氏は2010年末の収監後、前立腺腫瘍や排尿困難の症状などが確認されている。最近になり、11月末の統一地方選で大勝した野党民進党の蔡英文主席をはじめ、当選を果たした同党所属の次期県市長らや与党国民党のカク龍斌台北市長などが相次いで、刑務所外治療を認めるよう関係各方面に呼びかけている。(カク=赤におおざと)

法務部は8日の記者会見で、陳氏は台北地裁に対して不服申し立てなどを改めて行うことが可能だとの見解を表明。また、陳氏が刑務所外治療を再度申請した場合、家族と各界が信頼する医師を加えた専門チームによる健康診断の結果を踏まえて可否を判断したいとしている。

総統府の馬イ国報道官も9日、法律と医療専門家の意見に基づいた所管機関の決定を尊重するとの馬英九総統従来の立場を説明した。(イ=王へんに韋)

(黄意涵、葉素萍、劉世怡、劉麗栄/編集:荘麗玲)