Amazon.co.jpは、「お客様がオンラインで求めるあらゆるものを検索、発見できる、世界で最も顧客重視のストアであることを目指します」とホームページで謳っている。

そう、アマゾンはお客様は大切にするが、事業者にとっては厳しい存在なのだ。

  • もくじ
    • アマゾンのスマホFire Phone、楽天への脅威
    • アマゾンの酒直販、酒屋さんへの脅威
    • Amazonマンション、不動産業者への脅威

アマゾンのスマホFire Phone、楽天への脅威

米アマゾンは2014年6月18日、オリジナルの3Dスマートフォン「Fire Phone(ファイアフォン)」を発表。

アプリや音楽、映像の販売サイトを通じてデジタルコンテンツを販売する「iPhone(アイフォーン)」のビジネスモデルに対して、Fire Phoneはデジタルコンテンツだけでなく、強固な配送網を使ってさまざまな日用品を供給するビジネスモデルを構築できる。

Fire Phoneの日本での販売は未定だが、楽天にとっては脅威に違いない。

アマゾンの酒直販、酒屋さんへの脅威

Amazon.co.jpは2014年4月8日、直販による酒類取扱いを開始。

ワイン、日本酒、焼酎、スピリッツ、ビールなど直販による酒類を5,000種類以上追加し、合計150,000種以上を取り揃えた日本最大級の酒屋になった。

日本国内で酒類を販売するためには、酒類販売の免許が必要だ。

アマゾンは、大手のビールを全国の消費者に大量に販売するために、全国各地の“ゾンビ免許”(休眠中の酒屋の免許)をかき集めたとされている(『アマゾンが獲得した“ゾンビ免許”』2014/06/09日経ビジネス オンライン)。

こうして、本屋さんの次は、街の酒屋さんが淘汰されていく。

Amazonマンション、不動産業者への脅威

では、アマゾンが不動産を始めたらどうなるのか?

その前に、既存ネット企業による不動産ビジネスモデルのおさらい

SUUMO(スーモ)やHOME'S(ホームズ)といった不動産情報サイトは、物件情報を提供するだけなので、不動産業者とは共存共栄の関係にある。

これらサイトは、物件登録料を利益の源泉としたビジネスモデル。

今から9年前(2005年1月17日)に価格.comが始めた「マンション物件情報」「口コミ情報物件情報」は実勢価格(=値引き価格)の情報も掲載されるものと期待されていたのだが、2年後(2007年4月26日)にmansionDBに衣替えし、その6年後(2013年4月1日)に「スマイティ」の「新築マンション」のカテゴリー( http://sumaity.com/mansion_shinchiku/ )に取り込まれ、単なる不動産情報提供サイトにとどまっている。

かつて不動産検索ビジネスに挑んだGoogle

2009年7月に米国で、2010年8月に日本でも開始したGoogleマップを活用した不動産検索機能は、「多くの物件情報を一度に地図上に表示する」というコンセプトだった。

日本ではGoogle(+ジアース社)の登録料無料のビジネスモデルに、SUUMOの物件情報が加わり、掲載物件数約290万件と日本最大級の不動産情報サイトになりそうだったのだが、きまぐれなGoogleは2011年1月27日、わずか半年で撤退宣言を出している。

ただ、Googleの不動産検索も、無料か有料かの違いはあれど、SUUMOやHOME'Sと同様、不動産情報を提供するビジネスモデルだ。

アマゾンによる中古マンションの直販は可能か

アマゾンが不動産業者にとって大きな脅威となるのは、中古マンションの直販にまで手を拡げた場合だ。

中古のマンションが「Amazonマンション」サイトを介して、個人間で取引される。

中古本であれば既に行われていることが、中古マンションで行うには、宅建業法などの規制ハードルはエベレストよりも高そうだ。

アマゾンが酒の直販をゾンビ免許の取得で実現したような、裏ワザを編み出せるか――。

Amazonマンションへの期待

仮に、中古マンションの直販にまで至らず、アマゾンが中古マンション情報を提供するプラットフォームになるだけでも、その影響は計り知れない。

中古マンションの価格が簡単に比較できたり、中古マンションを扱う不動産業者の評価(過去12か月で○○%の高い評価(×××件の評価)といった、お客様重視の情報は消費者にとって極めて役に立つ。

(本日、マンション広告なし)