マンチェスター・ユナイテッドで1999年の「3冠」(リーグ優勝、チャンピオンズリーグ優勝、FA杯優勝)達成など、クラブの黄金期を築いたマンUのアカデミー「92年組」のドキュメンタリー映画『The Class of 92』が今月1日、ロンドンで上映された。
プレミア上映会では、デビッド・ベッカムのほか、いまだ現役のライアン・ギグス、昨年引退したポール・スコールズ、ガリー・ネビルとフィル・ネビルの兄弟、ニッキー・バットという黄金世代の6人が揃ってスーツに身を包み、レッドカーペットを歩いた。
妻のビクトリア、息子3人と共に姿を現したベッカムは映画について次のように語った。
「自分たちの映画を観ると歳を取ったなと感じる。この映画を観るのにマンチェスター・ユナイテッドファンである必要はない。かなり笑えるシーンや、シリアスな場面もある。僕の母も観終わったら泣くと思うな」
一方、ベッカムは「92年組」の裏話も明かし、「最初に出会った時、皆、それほど仲良くなかった。周りは僕のことを『目立ちたがりのロンドンっ子』と思っていたようだ。ニッキー・バットなどはガリー・ネビルのことが嫌いで、試合のとき彼を激しく削ってやっつけていたくらいだよ」と話した。
これについてはバット本人も「ガリー・ネビルのことは初めて会った時は嫌いだった。最初は対戦相手で、相手チームで一番うるさい選手で、一度も黙らなかった。ムカついたから、タックルを仕掛けて、俺の方がうまいということを見せてやったんだ」と振り返っている。
試写会後は出演者やゲストたちによるアフターパーティも催され、ベッカムたちは今や深い友情で結ばれている同期メンバーの同窓会を開くため、夜の町に消えて行った。
藤井重隆●文 text by Fujii Shigetaka