男の責任を果たすパートタイムサッカー解説者誕生!

日本代表がワールドカップ最終予選を戦い、心地よい疲れを癒していた頃、あの男は生活のために働いていました。元日本代表・松井大輔。南アフリカでベスト16進出の原動力となった男は、代表に合流するわけでもなくニュース番組に登場。相変わらずのオシャレヒゲで、何故かユーロ2012の解説を始めたのです。

近年の松井さんはどこかの大事なボタンを掛け違ったかのように、迷走をつづけています。ル・マンの太陽と呼ばれたあの頃は遠い昔。サンテティエンヌはまだしも、グルノーブルへの移籍でバッドエンドルートへ突入。南アフリカワールドカップの活躍で、ボタンをリセットするチャンスをつかんだものの、数々のオファーは実ることなく、期限付き移籍でロシアのトム・トムスクへ行くという2個目の掛け違い。

トムトムトムスクでは大きな結果を残せず、またトムトムスクスクの経営状況も悪かったことで「ほぼ無給」でのプレーだったことを本人もボヤいたものです。その後は、Jリーグ複数クラブからの「帰ってこいよ」の誘いをお断りし、フランス2部グルノーブルへ復帰。これを華麗に3部に叩き落とすと、グルノーブル自身の経営難とのコンボ炸裂で一挙に4部に降格。自由契約となった松井さんは、フランス1部デジョンへ移籍。これを華麗に2部に叩き落とし、欧州8年目のシーズンを終えたのです。

現在は一部がフランスっぽいカトゥールゥーザに籍を置き、じっとオファーを待っている松井さん。しかし、オファーが来てもそれが即日金になるわけではありません。日銭を稼ぐことは、責任ある男として当然のつとめ。「バイトするぞ」という松井さんの決意、その高潔さたるや。僕が同じ立場なら「生活保護 申請 梶原 河本 やり方」をグーグル検索している頃。よしんば生活保護は受給しないまでも、嫁に「妊婦ヌード出せよ」くらいは言っているはずです。

しかし、松井さんは自らのチカラで日銭を稼ごうとしています、これこそ男のアルバイト。どれだけアナウンサーからナチュラルな嫌味をぶつけられようが、どれだけ「え、そのVTRあるなら俺いらんやん…」な構成を押しつけられようが、日銭のために笑顔を崩さない松井さんの姿。僕は泣き笑いしながら、ほんのりとした感動を覚えたのです。

ということで、松井大輔さんがナチュラル嫌味に耐え抜いた、4日のTBS「NEWS23クロス」をチェックしていきましょう。