立ち上がったデイビスが、向き合ってテイクダウン仕掛けると、ラシャドは距離を取る。残り10秒、粘るデイビスにアッパーを打ちこんだラシャドだが、デイビスがこのラウンドも耐え切った。

最終回、一発のパンチに逆転を掛けるしかないデイビスだが、そうなると力んで隙が増えてしまう。ラシャドは距離をとりながら、左フックを打ち込む。左ミドル、左ジャブから右を繰り出すデイビスは、自ら放ったローがヒットしてなお、バランスを崩す場面も。

ここで、右ミドルをキャッチしたラシャドがパンチを打ちこむと、デイビスは引き込むように背をマットにつける。腰を殺してパスを仕掛けるラシャドは、ここでもサイドからクロスフィックへ。体を捩じって亀の態勢になるのが精いっぱいのデイビス、バックを預けて立ち上がるも、向き合ったところでラシャドの右を受ける。

残り2分、ラシャドの右がデイビスを襲い、さらに左から右を打ち込む。スピードの差が明白な両者。デイビスのテイクダウン狙いを潰したラシャドが、腰をコントロールしてケージ際でテイクダウンを仕掛ける。首相撲からヒザを見せるデイビスだが、もう力が伝わっていない模様。

右ハイを空振りしたデイビスに、左ジャブから右を伸ばしたラシャド。最後は右フックを打ちこみ、パンチを振るいながら前進し、試合終了の時を迎えた。危なげなく25分間を戦い抜いたラシャドが、3人のジャッジが揃って50−45のフルマークをつけ完勝した。次の世界戦について尋ねられたラシャドは、「みな、その試合について聞きたがるけど、デイビス戦に集中していたので、ただジョーンズと戦うことが楽しみだよとしか言えない」と語った。

アッパーデッキの放送ブースでこの試合を視ていたジョーンズは、「ファイトは僕の人生、使命でもあるし、4月25日にラシャドと戦う日が待ちきれない」と余裕の表情を浮かべていた。
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