UEFAの規律委員会は29日、セルビアのウルトラスの暴動によって試合が中止された12日のEURO12予選、イタリア対セルビアの一戦について、3−0でイタリアの勝利とすることを決定した。

さらに、セルビアには12万ユーロの罰金に加え、2試合の無観客試合処分が科されている。うち1試合は執行猶予つきとなった。一方、FIGC(イタリアサッカー連盟)には10万ユーロの罰金と、執行猶予つきで1試合の無観客試合処分が下されている。執行猶予とは、今後2年間で同じような問題が起きた場合に行使される。また、すべてのサッカー連盟に対し、セルビアサポーターへのチケット販売が禁止されることも決まった。

ただし、11月1日まで異議を申し立てることができるため、まだこの件は終わりを迎えないだろう。もちろん、CAS(スポーツ仲裁裁判所)へ控訴する可能性も残されている。

12日の試合では、街中でセルビアのサポーターが問題を起こし、国内のライバルであるレッドスターからパルチザンへ移籍し、エストニア戦敗北の“戦犯”とされたGKウラジミール・ストイコビッチが暴行されるなど、スタジアム入場前から問題が起きていた。

そしてスタジアムでは、1600人のセルビアウルトラスがキックオフ10分前から発煙筒や紙爆弾が投げ込まれた。トムソン主審は一度は試合を始めたものの、発煙筒が投げ込まれ、ピッチとスタンドを分ける金網にウルトラスがよじ登るなどしたため、開始わずか6分でゲームは中止されることとなった。