――特に2曲目の「ちょうどいいとこにいたい」の歌詞は本当に面白いなと。

たむらぱん:(笑)。あぁー、嬉しいです。私も結構気に入っているので。

――両A面と言いつつも、今はレコードの時代ではないし、A面もB面も無かったりするじゃないですか。

たむらぱん:そうですよね。私も初めての両A面(笑)。私の中ではいつも「両A面と言いつつも、どっちかが2番という感じになるなぁ」って人のを聴いていたので、「どんな風に聞こえてるのか?」という所はあるんですけど。

――「ちゃりんこ」のシリアスな一面と、「ちょうどいいとこにいたい」のポップな一面の両面があるんですけど、たむらぱんならではの着眼点の面白さは、よりポップな曲に感じることが多いですね。

たむらぱん:ありがとうございます。

――3曲目の「tea」では紅茶が出てきますけど、紅茶というよりは、赤川次郎と缶コーヒーの組み合わせが好きなんでしたよね。

たむらぱん:そうなんです(笑)。これまで何個かインタビューを受けたりしていて、大抵この曲「紅茶が好きなんですか?」って聞かれるんですけど、月に1回も飲まないくらいなので(笑)。全くもって矛盾してるんですけど、だからこそ紅茶のお話みたいなのをイメージで作り上げたんじゃないかな?というのもあるんですよね。

――想像を膨らませて書いている曲もあれば、リアリティのある実体験を元に書いている曲もあるという。

たむらぱん:うんうん、そうですね。

――「tea」には「ちょうどいい所」と「自転車」という歌詞が出てきますが、普段は自転車に乗るんですか?

たむらぱん:結構、乗ってます。2台あって、小さいタイヤはご近所用、大きいタイヤは遠出用みたいな。でも、遠出用はちょっとメンテナンスが危なくて。結構デカい、衝撃吸収タイプなんですけど、遠出用なのに危険みたいな(笑)。

――そういうのに乗っているイメージは、正直ちょっと無かったですね。

たむらぱん:サドルは一番低いけど、足は限りなくつま先ですからね。信号待ちとか止まるの嫌だから、その辺をぐるっと一周してるんです(笑)。

――読書は、赤川次郎以外の選択肢は無いんですか?

たむらぱん:あと一応、阿刀田高も割とずっと好きで、絶対に隣くらいにあるんですけど(笑)。ただ、あの人の方がちょっとブラック過ぎるので、赤川次郎の方がこちらの気持ちを大きく左右しない感じが好きなんですよね。いい意味で全く打撃を与えてこない、普通に娯楽として楽しませてくれるみたいな。自分もそういう感じでありたいと思ったので好きなのもあるんですよね。そんな衝撃とか打撃とかじゃないけど、ちょっとした娯楽ではありたいし、みたいな。