――いつも歌詞を書く際に心掛けていることはありますか?

滴草:ありのままを書くということですかね。最近は、ひねった言葉はあまり使わず、ストレートに書くことを意識していたり、日本の文化が好きなので「想う」を「想ふ」にしたり。「花篝り」という曲は特に日本の感じが出ていると思うんですけど、そういう言葉を選んでしまいますね。CDに付いてる絵本も原画は和紙に書いてるんですよ。すごく難しかったんですけど(笑)、空とかため息のイメージを出したかったし、滲み具合や、綺麗な色を出したくて。

――ニュースで色々な事件を目にする機会もあると思いますが、触発されて歌詞を書きたいとか、伝えたいと思うテーマなどはありますか?

滴草:ありますね。特に世界の平和だったり、小さい時から思っていたことなので。カップリングの「Wonderful World」では思いっ切りストレートに言っているんですけど、結構、普通の歌詞にしても取り入れてたりしますね。

――直接的な表現じゃなくても。

滴草:そうですね、曲調によって。感じるものはそのまま出てしまう。

――割と歌詞は出てくる方ですか?

滴草:…うーん、出ない時は出ない、出る時は出る(笑)。曲にもよるんですけど、歩いている時とか、ふとした時に出るので。いつ出るか分からないからと思って、鉛筆を持って構えていたりする時に限って出なくて、持っていない時に限って出る(笑)。

――そういう時はどうするんですか?

滴草:ティッシュとか、手に書いたり(笑)。

――ブログでもイラストを書かれてますが、絵はいつ頃から書かれてるのですか?

滴草:小さい頃から書いてました。子供がスーパーとかに行って「お菓子買って!」とか言うじゃないですか。私は「落書き帳買って!」だったんですよ(笑)。落書き帳や、クレヨンや、鉛筆とかがすごく欲しくて。お母さんが合唱団に入ってて、行きたくなくても練習に連れていかれて(笑)。暇つぶしみたいな感じで、落書き帳に描いてたんですよ。学校に行っても、机に油性ペンで書いて(笑)。最初は先生に「やめなさい!」って言われてたけど、段々「おっ!今日はこれなんだな」「今日は何を書いてるの?」という感じになったり(笑)。

――ひょっとしたら歌手ではなく、画家になっていた可能性も(笑)。

滴草:夢はいっぱいあったんですけど、小学校の時、文集に書いた将来の夢は画家でしたね(笑)。でも、美術の勉強は中学校までしか学んでないです。後は自分流に。

――絵だけではなく、詩や物語のような文章も書いてみたいですか?

滴草:歌は言えないから歌詞にするじゃないですか。絵も言葉に出来ないから絵にするじゃないですか。二つの伝わる方法が一つになった時って、もっと伝わるんじゃないかなと思って。ちょっとでも伝えられる方法があって、それが自分にできるのなら、どんどんやっていきたいなと思ってますね。

――ブログで楽器を弾かれてる姿を見ましたが、何か習っていたんですか?

滴草:鹿児島にいた時には習いごとは一つもやってなくて、歌のために上京してから、レッスンとしてやったことはあります。

――作曲は?

滴草:してます。

――作品として発表したことはありますか?

滴草:まだなんですけど、最近レコーディングしたり。夢なんですけど、形にして残せたらいいなと思ってます。

――ビデオクリップのような映像に対しても、何かこだわりはありますか?

滴草:ストーリー性みたいなものは大切だと思っていて。今回の絵本は歌にリンクさせて作っていて、ビデオクリップは絵本にリンクさせて作っていて、繋がっているんです。曲の雰囲気の柔らかさや、絵本に出てくるキャラクターを出したり、みんなにホッとしてもらえるということがテーマで。いつも親しんでいたものを絵に出していて、私の中では特に猫が癒されます(笑)。最初は犬派だったんですけど、噛まれたり、追っ掛けられることが多くて(笑)。