BUSINESS INSIDER 2024年10月24日掲載の記事より転載
・コストコは通常、150マイル(約240キロメートル)圏内の集中配送拠点によって支えられている。
・こうした拠点からトラックの運転手が毎日、店舗まで商品を運んでくる。
・アメリカのジョージア州アトランタ在住のあるドライバーは、毎晩、自宅で眠れることがこの仕事の良いところだと話している。
※この記事はジョージア州アトランタ在住のコストコのトラック運転手(匿名希望)への取材をもとに聞き書き、編集したものです。FedExで数年間、非正規として働いた後、わたしは2023年にトラック運転手としてコストコに入社した。倉庫や配送センターで働いている人にも、この仕事を積極的に検討してほしいと思っている。
わたしの普段の1日はこんな感じだ -- 朝9時に起きて朝食を食べ、ジムに行く。11時半か12時くらいに帰宅し、簡単な昼食を作って、午後2時に出勤する。
出勤したら、自分のタブレットを手に取り、チームと打ち合わせをする。ここでは上司から安全面での注意事項や、より良い仕事をするために気を付けることを伝えられることが多い。
それが終わったら、トラックをチェックするために歩いて外へ向かう。オイル漏れがないか、トラックに傷がないか確認する。
わたしたちは「ジャンプシート」する。つまり、朝のシフトと夜のシフトで、会社のトラックを全員でシェアしているということだ。
会社のシステムにログインすると、「サムサラ(Samsara)」というプログラムでその日の割り当てを確認する。
例えば、ジョージア州アトランタからアラバマ州モンゴメリーへ行く日もあれば、近場を2カ所回る日もある。
わたしたちはトレーラーをそれぞれ「ドライボックス」「ウェットボックス」と呼んでいる。「ウェット」はマイナス12度または1度に保たなければならない冷凍商品、冷蔵商品のことで、「ドライ」は家具や衣類、雑貨といった温度管理の必要がない商品を意味する。
店舗に到着したら、トラックを止めてトレーラーを切り離す。店の中に入って、30分から1時間くらい遅めの昼休憩を取る。
店内で何か食べるものを買うこともあるけれど、ランチを持って行って休憩室で食べることもある。
休憩を終えて、自分が運んできたトレーラーの荷下ろしがまだ終わっていなければ、別のトレーラーを拠点に戻す。
近場を回る時は「ドロップ・アンド・フック」で、満杯のトレーラーを置いて、待機していたトレーラーを持ち帰る。
持ち帰るトレーラーには返品された商品が入っていたり、何も入っていなかったり、店内で商品を移動させるために使われたパレットがいっぱい入っていたりする。
出発前に、積み荷の情報と時間をサムサラに入力し、拠点に戻る。午後10時くらいになることが多い。
わたしは月曜日から金曜日まで同じシフトで働いている。ただ、トレーラーを運ぶ店は毎日異なる。
この仕事には営業用の運転免許が必要で、コストコは信頼できる会社で3年以上働いた経験を求めることが多い。
ただ、わたしの直属の上司は、10年以上の経験を求めている。自分は毎晩、家に帰りたいので、長距離を夜通し走るよりも今の仕事の方がいい。
アラバマ州のモンゴメリーやフーバー、サウスカロライナ州のグリーンビルへ行くよう言われたとしても、大抵は8時間以内に帰ってこられる。
だから、多くのトラック運転手がコストコに集まってくるのだ。給料が良く、福利厚生も充実していて、毎晩家に帰れる。わたしに不満はない。
Photo: Mike Blake/Reuters