石破茂首相は今月中旬にブラジルで開かれる国際会議に出席した後に米国に立ち寄り、トランプ次期大統領と初の対面会談を行う方向で調整に入った。複数の日本政府関係者が8日明らかにした。トランプ氏は来年1月20日に大統領に就任するが、既に各国首脳らとの「外交」が活発になっている。首相は信頼関係の構築や日米同盟強化の確認を目指す。
日本政府はトランプ氏側と日程や会談場所の調整を進めている。来週にも政府関係者を米国に派遣し、調整に当たらせることも検討している。
首相は15日からペルーの首都リマで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席した後、ブラジル・リオデジャネイロに移動し、18〜19日の日程で20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に参加。この後、米国を訪れる見通しだ。
首相は大統領選直後の7日にトランプ氏と電話で会談し、早期に対面会談を行うことで一致した。対面会談では、日本周辺で中国、ロシア、北朝鮮が軍事活動を活発化させていることを踏まえ、日米同盟の強化を確認したい考え。首相が意欲を示す日米地位協定改定を議題として取り上げるかは慎重に判断する。