プレミアリーグ第10節が11月2日に行われ、ニューカッスルとアーセナルが対戦した。

 今季、2年ぶりのトップ4入りが期待されるニューカッスルは、ここまで3勝3分3敗とやや苦しいスタートを強いられている。プレミアリーグでは現在2連敗中で5戦未勝利。上位進出を目指すのであれば、これ以上の停滞は許されない。直近の公式戦にあたる10月30日開催のカラバオ・カップ4回戦・チェルシー戦では、2−0と勝利を記録しており、メンバーの変更こそあったものの、直前のプレミアリーグで敗れていた“ブルーズ”相手にリベンジを達成。カップ戦の勢いをリーグ戦にも持ち込むことはできるか。

 対するアーセナルは、今季もマンチェスター・シティやリヴァプールと並ぶ優勝候補の一角だ。プレミアリーグでは開幕から7試合を5勝2分と無敗で駆け抜けたものの、19日に行われたボーンマス戦で退場者を出し、0−2と今季初黒星を喫すると、27日に行われた前節もリヴァプール相手に2−2のドロー。現在2戦未勝利という状況を考慮すると、今節求められるのは勝利のみ。30日のカラバオ・カップ4回戦・プレストン戦ではターンオーバーを実施しながら3−0で勝利しており、ニューカッスルと同様に良い勢いを持ち込みたい。

 ニューカッスルは前節チェルシー戦からスターティングメンバー2名を変更。ブルーノ・ギマランイス、ジョエリントン、アンソニー・ゴードンらが先発に名を連ねた。一方で、アーセナルは前節リヴァプール戦からの変更点は1名のみ。出場停止だったウィリアン・サリバが先発に復帰しており、負傷の影響が懸念されたガブリエウ・マガリャンイスも問題なくスタートからプレーする。

 試合は立ち上がりからアーセナルがゴールに迫るシーンを多く生み出し、レアンドロ・トロサール、ミケル・メリーノ、ブカヨ・サカらがフィニッシュまで持ち込む。だが、序盤の12分に均衡を破ったのはホームチームだった。

 前線でクリアボールを拾ったアレクサンデル・イサクがショーン・ロングスタッフに繋ぎ、右サイドへボールが渡ると、待っていたゴードンはシンプルにクロスボールを上げる。このボールがイサクの頭にピタリ。ガブリエウの背後にうまく潜り込むと、強烈なヘディングシュートを叩き込み、ニューカッスルが先手を取る。イサクは公式戦3試合連続ゴールを記録した。

 その後も流れを引き寄せたのはニューカッスル。ゴードンが右サイドから積極果敢な仕掛けを見せるなど、背番号10が中心となってゴールを脅かす。

 対するアーセナルは敵陣でのプレー時間を増やしつつも、なかなか決定機に繋げることができなかったが、27分には得意のセットプレーからチャンス構築。デクラン・ライスの蹴った左コーナーキックを、ファーサイドでサリバが頭で折り返し、トーマス・パルティの背中に当たったボールにメリーノが反応。左足で強烈なシュートを放ったが、ここはルイス・ホールのブロックに阻まれた。

 このまま時計の針は進み、前半の45分間はニューカッスルの1点リードで終了。後半に入ると、キックオフ直後のプレーでニューカッスルがゴールへ迫る。ピッチ中央付近でルーズボールを拾ったジョー・ウィロックが右サイドへ展開すると、大外で待っていたゴードンが右ポケットへスルーパス。リターンパスを受けたウィロックが右足を振ったが、シュートはジャストミートせず、GKダビド・ラヤの正面へ。

 以降は拮抗した展開が続くが、点が欲しいアーセナルは61分、先に交代カードを切る。メリーノとガブリエウ・マルティネッリを下げて、オレクサンドル・ジンチェンコとイーサン・ヌワネリを送り出す。71分にはトロサールとユリエン・ティンバーに代えてガブリエウ・ジェズスとベン・ホワイトを投入したが、なかなか気持ち良くゴール前に入っていくことができない。