ドイツに渡って取り組んできたことが結果にあらわれてきた。日本女子代表(なでしこジャパン)のスタメンの座を狙うFW千葉玲海菜(フランクフルト)は「(成長を)見せたい」と韓国女子代表戦を楽しみにしている。

 なでしこジャパンは21日、国立競技場で26日に開催される“日韓戦”に向けて合宿をスタートさせた。週末に行われた公式戦の関係でメンバーの大半を占める海外組が22日と23日に合流予定のなか、千葉とMF清家貴子(ブライトン)は初日より参加。「今日の朝、戻ってきたばっかり」と話した千葉だが、「コンディションをどんどん上げていきたい」と精力的に汗を流していた。

 千葉といえば、14日の女子ブンデスリーガ第6節・フライブルク戦(○6-0)のハットトリックが話題となった。千葉は同試合の後半33分に途中出場すると、同45分にゴールを決め、そこから3分45秒の間に3得点。「自分の人生のなかでも初めてのことだった」と驚いたという。

 結果を残しつつある千葉だが、フランクフルトでは途中起用が多く、コンディション面が不安視される。それでも「コンディションのところは練習で上げているので問題はない」ときっぱり。「チームでの立ち位置には満足していない」と自分を見つめながらも、「途中出場で流れを変えるというところは、今できているところだと思う」と自信も手にしている。

 千葉は今年の1月から挑戦しているドイツサッカーについて「他のリーグに比べても、体を当てる部分やスピードの部分は求められているところだと思う」と印象を語る。そこに対しては「筋トレやスプリントトレーニングだったりを真剣に取り組んできた」と自負し、「本当に変わってきた」と実感しているようだ。

 すべては、なでしこジャパンで活躍するため。今夏のパリ五輪では全4試合に途中出場するも、個人としてもチームとしても「悔しい」結果に終わった。「チームにいるだけの選手ではなく、しっかりとスタメンだったりで勝利に直接的に貢献できるような選手になりたい」。まずは韓国戦に向けて「コンディションを上げてアピール」していく。

(取材・文 成田敏彬)