為替市場ではドル高が続いており、ドル円は150円台を回復している。今回のドル高の背景としては、FRBの利下げが以前の想定よりも緩やかになるとの見方、米国以外の主要中銀の方がFRBよりも利下げスピードが速いとの見方、そして米大統領選もドル高シナリオと見られている。
ストラテジストは、関税強化を表明しているトランプ氏の再任が、市場に非線形の衝撃を与えるというリスクを十分に織り込んでいないと指摘している。もし、トランプ氏が再任されれば、それは弱気相場を煽る者たち、FRBの長期に渡る高金利、そしてドル高の世界が想定されるという。ドルに対してポンド安、円安を予想しているほか、トランプ・トレードはユーロ安、豪ドル安、ポンド安が想定されるとしている。
一方、ハリス氏の勝利の場合、市場はグローバルマクロ取引に戻ることが想定されるという。グローバルマクロ取引とはマクロ経済的な要因に基づいて投資を行う戦略だが、グローバルマクロの不確実性と米国の回復力により、限定的ではあるが、ドルにまだ強さが残っていると考えられると述べている。
どちらでも短期的にはドル高シナリオと考えているようだ。
USD/JPY 150.29 EUR/USD 1.0827 GBP/USD 1.3012
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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