[画像] ソニーが人間の眼を超える視覚・水中3次元映像・モビリティの安全性支援など、最新のイメージセンシングを体験展示 CEATEC2024

千葉の幕張メッセで「CEATEC 2024」と「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK」(旧:東京モーターショー)が同時開催されている。期間は2024年10月15日(火)〜18日(金)。



ソニーブースでは、「Hello, Sensing World!」をテーマに、多様な産業と共創し、感動体験の提供や安心して暮らせる社会の実現に貢献するイメージング・センシングテクノロジーが紹介されている。



ブース全体を通して見られるのは「イメージング・センシングテクノロジー」。映像制作のクリエイターから世界中のスマートフォンユーザーまで、ソニーのイメージセンサーは実に多くのデバイスで採用され、クリエイティブ分野を支えている。



ソニーのイメージ・センシングが世界中の多くの分野、しかも最前線で評価されている。スマホの裏面照射型センターも一世を風靡している
スマホやデジタルカメラ、セキュリティカメラなど、市場で膨大な数が採用されているソニーのイメージセンサー(撮像素子)や、自動運転や安全運転支援、水中ドローン、VTuber向けキャラクターのアクション生成技術、赤外光による透視技術など、最先端のイメージ・センシングテクノロジーを見ることができる。



測距技術とセンシング技術を組み合わせ、VTuber(バーチャルYouTuber)の動きを正確にキャラクター映像に反映する体験デモ。市販のタブレットでもソフトウェア技術と組み合わせて高度にキャラクター再現ができる


また、介護分野で要介護者のリハビリやレクリエーション(健康体操)向けに、イメージングと測距技術を活用した身体を動かすクイズ事例も展示公開。ソニー傘下が運営している介護付有料老人ホーム「ソナーレ」で試験活用として実用化されている。



●人間の眼を超えるイメージング・センシングテクノロジー

最新のイメージセンサーや可視化技術を活用することで、人間の眼では認識できないものを捉えることができる、そんな展示が目を引く。

例えば、下の写真では、下から赤外線を照射し、上のカメラで見ることで容器やケースの中のものを可視化することができるデモ。



空港の保安検査場などでよく見るのは「X線」透視による手荷物検査だが、こちらは赤外光を使用して物体の内部や裏側を見るデモ


下から赤外光をあてて、上のカメラで写すと・・


容器の中身やトランプの裏側など、人間の目には見えないものが可視化できる。また、人間の目には同じ黒に見える瓶の中身も、異なっていることが画面では見て取れる。角度によっては見えないものも可視化できるので、作業効率の向上と安全性の向上が期待できる

●海洋環境を解き明かす水中3次元センシング

高度なセンシング技術を、地上だけではなく海にも展開。北海道大学と株式会社Full Depthとの共同研究である、海洋環境の可視化を目指す技術が紹介されている。



ソニーのイメージセンサーと3次元空間センシング技術を搭載した水中ドローンを使用し、真っ暗な海底のサンゴや藻場の生息分布を把握するための映像を撮影し、センシングデータから3Dデータを生成して、3D立体視ディスプレイに表示したものを見ることができる(水中ドローンはFull Depth製)。



空間再現ディスプレイ。3Dホログラムのように、立体に飛び出して見える。見ている人を認識し、最もリアルに見えるように自動で調節する機能を持つ

●モビリティの安全性を高め、感動空間の拡張に貢献するセンシングテクノロジー

ブースで一番目を引くのはこの「Safety Cocoon(セーフティコクーン)」。車の安全性を高めるセーフティ領域のコンセプト。



自動車の周囲360度をカメラ、センサー、LiDARなどで検知し、早期に危険回避行動を支援。その様子を映像で確認することができる。遠くの光景を高解像度で捉え、周囲をくまなく写すサラウンド、更にはインカメラによるドライバーの安全運転監視、子どもの様子の確認や車内置き去り防止などのユースケースを見ることができる。



フロントのカメラとLiDAR(フロントガラス部の上)。カメラとLiDARを両方搭載し、組み合わせることで、昼夜、天候を問わず、広範囲なシチュエーションでも高精度に障害物や人などを認識することができる。


業界最多画素数の高解像度のカメラを搭載。遠い前上方を写し出し、鉄骨の細部まで確認することができる。LiDARは明るさや天候に左右されず、周囲のものを検知する


自動車のサイド周辺を捉えるイメージセンシング


サラウンドセンシング、映像センサーは至近距離も捉える


インキャビン向けのカメラも搭載。ドライバーに姿勢や状況に応じてより安全なエアバッグの作動や、子どもの見守り/置き去り防止などを支援する