[画像] パリ五輪で躍動した藤田譲瑠チマは層の厚い日本代表のボランチ争いに食い込めるか。森保監督が「見てみたい」と期待する点は…

 10月3日、北中米ワールドカップ・アジア最終予選のサウジアラビア戦(同10日)、オーストラリア戦(同15日)に臨む日本代表のメンバー27人が発表された。

 9月シリーズから3人が入れ替わったなか、約2年ぶりの招集となったのが、パリ五輪を戦ったU-23日本代表でキャプテンを務めた藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)だ。

 そのパリ五輪で活躍し、A代表入りを期待する声は少なくなかったものの、中盤の層が厚いこともあって、9月シリーズでは声が掛からなかった。

 森保一監督は、このタイミングで招集した理由について、こう述べている。

「オリンピック代表でも、アジア予選、オリンピック本大会の舞台でもチームの中心として、そしてキャプテンとしてチームをまとめて、引っ張り、国際舞台でも、A代表でも通用するプレーを見せてくれていた。オリンピックが終わって、ベルギーの所属チームでも安定して先発し、チームに貢献しているのを確認して、招集ということになった」
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 起用法としては、「ボランチとして6番のプレーを特徴として見てはいますが、8番の攻撃的なボランチとしての可能性も代表の中で見てみたい」とコメント。「普段やっていることを発揮してもらい、代表の戦力として代表の中でも示してもらいたい」と期待を寄せた。

 遠藤航、守田英正、田中碧、さらに鎌田大地や旗手怜央もプレーできるボランチの層は厚い。だだ、攻撃に絡んで、絶妙のポジション取りから、局面を一気に変えるパスを出せる能力は、相手が守備を固めてくるアジアの戦いでも活かせるはず。

 出場時間を得るのは簡単ではないとはいえ、遠藤がリバプールで出番を失い、フル稼働に不安を残す点を考えれば、食い込む余地はるはずだ。

 五輪を経て、逞しくなったその姿をA代表で披露する時がやってきた。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)