【本日の見通し】ドル円しっかり、明日の米雇用統計など警戒
  
 昨日のドル円は中東情勢警戒の円買いに落とされる場面も、海外市場に入ってドル買い円売りが優勢となり146円台まで上昇してきた。石破新首相が利上げをけん制する姿勢を示していることが円売りにつながっているほか、パウエル議長が利下げを急がない姿勢を示したことが11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利下げ期待を押し下げており、ドル買い円売りにつながっている。
  
 今日も基本的にドル買い円売りが期待される。明日の米雇用統計が警戒材料となるが、今週発表された指標はJOTLS求人件数が予想を大きく上回ったほか、昨日のADP雇用者数も好結果となっており、雇用統計本番への期待も広がっていることから、目先はドルを支えている。ただ、今日は米ISM非製造業景気指数が予定されている。同製造業景気指数は雇用部門の弱さが目立っていただけに注意が必要か。
  
 ドル円は145円台半ばから146円台にかけてのレンジを中心とした推移。上方向へのもう一段の上昇が見られるかがポイント。雇用統計以外のリスク要因としては昨日一時円買いを誘った中東情勢。イスラエルの報復は不可避と見られるが、そこから大規模紛争につながるとの見方は強くなく、目先は静観という流れになっている。状況の悪化が見られると再びの円買いがありうる点には注意。
  
 ユーロ円もドル円同様に基本的にしっかりとなりそう。
   
 ユーロドルは1.1050前後での推移。上下ともやややりにくい展開。雇用統計までは1.10台推移が見込まれる。
  
MINKABU PRESS 山岡和雅