[画像] 「断っちゃダメだよ」高市早苗 敬愛する安倍元首相の“遺訓”を無視? 石破新総裁からの人事打診“固辞”がブーメランと物議

10月1日に臨時国会が召集され、自民党の石破茂総裁(67)が第102代首相に指名された。新内閣の顔ぶれも明らかになり、総裁選で競った加藤勝信氏(68)が財務大臣に、林芳正氏(63)は官房長官を続投となり、小泉進次郎氏(43)は党の選挙対策委員長に就任した。

しかし総裁選の決選投票で、石破氏に敗れた高市早苗氏(63)の入閣や党役員への起用はなかった。

過去最多となる9名が出馬した自民党総裁選。1回目の投票では過半数を得た候補者がおらず、181票獲得した高市氏と154票獲得した石破氏の決選投票に進んだ。だが決選投票では石破氏が国会議員票、党員・党友票ともに高市氏を上回り、大逆転の結果となった。

惜しくも“初の女性総理大臣”の座を逃してしまった高市氏だが、物議を醸したのは直後の処遇をめぐる対応だった。報道によると、高市氏は石破氏から党総務会長に打診されたものの、固辞したというのだ。

「高市氏は自らを支援した議員の入閣を求めていたそうですが、内実は穏やかではないようです。9月28日放送の『情報7daysニュースキャスター』に出演した政治評論家の田崎史郎氏(74)によれば、高市氏の周辺が『受けるなら幹事長以外ない』と明かしていたというのです。いっぽう高市氏は、’21年の総裁選で支援を受けた安倍元首相(享年67)の“継承”をアピール。

安倍氏といえば’12年の総裁選で当選し、決選投票で競い合った石破氏を幹事長に起用しました。高市氏は落選した候補者の処遇に関しても、“安倍流”を望んでいたのかもしれません」(社会部記者)

■高市氏が語っていた安倍元首相の“遺訓エピソード”

そんな高市氏だが、石破氏からの打診を“固辞”したことで、過去の発言が再燃しているのだ。注目を集めているのは、’22年8月27日にYouTubeチャンネル「言論テレビ」で公開されたジャーナリスト・櫻井よしこ(78)との特別対談。

当時は第2次岸田改造内閣が発足したばかりで、高市氏は経済安全保障担当大臣に就任。本動画は凶弾に倒れた安部氏の四十九日の法要が行われた翌日に撮影されたといい、“喪失感を埋める責任を担う人物”として高市氏が招かれていた。

対談では党の政務調査会長から経済安全保障担当大臣に起用されたことについて、「もう今となっては頂いた仕事を全力でやって、しっかり結果を出していくしかないと思っております」とコメントしていた高市氏。

いっぽう「人事の前夜は相当悩みましたし、人事の当日も悩みました。前夜は1度、お断りをさせていただきました。これは前任の小林大臣が非常に優秀でいらして、小林大臣が続投であれば、私は無役でも全然良いと思っておりましたし」と、葛藤した胸中も明かしていた。

だが背中を押したのは、安倍氏の存在だったようだ。

動画内で、安倍氏と最後に対面で会話したことを振り返っていた高市氏。政務調査会長時代の’22年の春ごろから、更迭が一部メディアで報じられていたことに触れ、「何で私、更迭って書かれてるんだろうね、なんて話をしてたんですよ。何を私がやらかしたって言うんでしょうね、っていう話をしてて」と回想。

すると安倍氏は「全部外されるって事はないと思うよ」と述べ、高市氏に「ただね、高市さんね。岸田さんから何か頼まれて、断っちゃダメだよ。人事っていうのは、そういうものだから」とアドバイスをおくったという。

安部元首相とのやりとりを明かした高市氏は、こう続けていた。

「けっこうキツイ言い方をされたんです。ご自身が長く総理をやってらして、総理・総裁として色んな人事をやってらして。やっぱり、総理・総裁が頼んだものを断っちゃダメだ、と。しかも私は去年、岸田総理に総裁選挙で負けてますからね。まぁそれは、厳然たる事実ですから。それが安倍総理と直接話した最後だったんで。それも頭のなかにあって、ものすごく前日は実は迷いました」

先の総裁選では石破氏に敗れ、「今日が安倍総理の国葬儀から2年目の日でございます。まず、良い報告ができなかったことを申し訳なく思っております」と頭を下げていた高市氏。だが敬愛する安倍氏の“遺訓”に背いたような形に、Xではあ然とする声が上がっている。

《安倍さんは組閣人事を断ってはいけないと言ってませんでしたか?》
《他の議員が役職の打診を固辞するのはいいんだけど、高市は安倍総理にこだわっているわけだから、自身が披露した安倍総理とのエピソードの通り、断っちゃ駄目なんだよ》
《安倍さんは高市氏に生前最後の言葉で、人事を断ってはいけないと言ったそうです。高市氏がまさか安倍さんを冒涜するとは思いませんでした》
《今回ばかりは総務会長ということもありプライドが許さなかったんだね、師の教えに背かざるを得ない程に》