[画像] ヒズボラ、イスラエル軍による指導者殺害を確認 バイデン氏は「裁き」

テレビ演説するヒズボラの最高指導者ナスララ師=19日/Al-Manar TV/Reuters

テルアビブ/ベイルート(CNN)レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは28日、最高指導者ナスララ師がイスラエル軍による前日の空爆で死亡したことを確認した。バイデン米大統領は、イスラエル軍が同師に「裁き」を下したと評価した。

ヒズボラは同師を「神聖な殉教者」と呼び、イスラエルとの戦闘続行を改めて表明した。

イスラエル軍が27日、レバノンの首都ベイルート南郊で実施した空爆では、ほかにメンバー数人が殺害された。またヒズボラを支援するイランの国営メディアは、この空爆で同国の精鋭部隊、イスラム革命防衛隊(IRGC)の幹部が死亡したと発表した。同幹部は当時、ナスララ師と会談していたとみられる。

ヒズボラが運営するテレビ局アルマナルは、イスラム教の聖典コーランを流して弔意を表した。

同組織が共闘するパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは追悼の声明を出し、レバノンのミカティ首相は3日間の服喪を宣言した。

イランでも、最高指導者ハメネイ師が全国で5日間の服喪期間を設けると発表し、イスラエルへの「破壊的な打撃」を予告した。

イラクのイスラム教シーア派指導者サドル師は、ナスララ師を「抵抗の道をともにした仲間」と呼び、3日間の服喪を発表した。

一方バイデン氏は28日、ナスララ師が米国人を含む多くの犠牲者を出したことへの「裁き」だとする声明を発表。ヒズボラやハマスに対するイスラエルの自衛権を全面的に支持すると述べたうえで、ガザとレバノンで続く紛争を外交手段で沈静化させることが最終目標だと強調した。

イスラエル軍は28日もベイルート南郊への空爆を続け、レバノン保健省によると少なくとも33人が死亡、195人が負傷した。