[画像] 膨大な資料も魅力。特典満載の「クロックタワー・リワインド」試遊レポート【TGS2024】スーファミ版に巻き戻し機能がついて遊びやすくなった

【東京ゲームショウ2024】
開催期間:9月26日~9月29日
会場:幕張メッセ
【クロックタワー・リワインド】
10月31日 発売予定
価格: 4,980円(パッケージ版) 7,480円(DELUXE EDITION)

 「東京ゲームショウ2024」のハピネットブースにて、10月31日にSUPERDELUXE GAMESより発売される「クロックタワー・リワインド」がプレイアブル出展されていた。

 「クロックタワー」といえば、1995年にヒューマンから発売されたスーパーファミコン用のホラーアドベンチャーゲームだ。今回リリースされる「クロックタワー・リワインド」は、いわゆるリメイク版ではなく移植版である。そのためゲーム自体は当時のそのまま収録されている。

 その代わりとはいってはなんだが、タイトルにも付けられているように1997年に発売された初代プレイステーション用ソフト「クロックタワー・ザ・ファーストフィアー」に搭載されていた「リワインドモード」を、スーファミに逆移植した「リワインド版」が遊べるというのが大きな特徴だ。

 今回は同ブースでわずかな時間ではあったが、ゲームをプレイすることができた。ゲーム内容自体はすでにご存じの方も多いと思うが、それでもほしくなってしまうような要素も大量に詰め込まれていたので、そちらも合わせてご紹介していく。

ハピネットブースで出展されていた「クロックタワー・リワインド」

【『クロックタワー・リワインド』 アナウンストレーラー】

当時のもどかしい操作方法も含めてあえてオリジナルのまま収録

 そもそも「リワインドモード」ってなんだ? という人のために説明しておくと、こちらは簡単にいうと巻き戻し機能だ。プレイ中に、コントローラーの特定のボタンを押し続けている間、ビデオテープを逆再生するようにプレイしたシーンが巻き戻っていく。巻き戻せる時間はあまり長くないため必ずしも有効では無い場合もあるが、それでも役に立つ場面も多そうな印象である。

 ちなみに筆者は今回の試遊で鏡に触ったときに、クビを絞められて「DEAD END」になってしまった。そこですかさず「リワインドモード」を利用して巻き戻してみたのだが、残念ながら巻き戻せる尺が足りずに危機を逃れることはできなかった。このような場面もあるが、それでもゲームの攻略中に役立つ場面は出てくることは間違いない。

 そうした「リワインドモード」なんか使わずに、当時そのままのスタイルで遊びたいという人のために、「オリジナル版」というモードも用意されている。違いは「リワインドモード」が使えるかどうかというだけなので、好みで選ぶといいだろう。

バージョン選択で「リワインド版」と「オリジナル版」を切り替えて遊ぶことができる

残念ながら今回は助からなかったが、「リワインドモード」を利用してゲームを巻き戻すこともできる

 実際にゲームをプレイすると、何やら懐かしい雰囲気の画面が表示される。しかも、今はなきヒューマンのロゴも含めてオリジナルのまま再現されているので、そこを見ただけも思わず感動してしまった。デフォルトの状態では、この画面は当時のテレビモニターに映し出したような映像にスキャンラインが入ったものになっている。こちらはフィルターで「ブラウン管TV」を選んでいる時の表現だが、フィルターはオフにすることも可能だ。

 アスペクト比も当時の4:3になっており、余白部分には壁紙が表示されている。壁紙もいくつか用意されておあり、好みのものを選んでプレイすることができる。

ゲームのアスペクト比は、当時と同じ4:3だ

 「クロックタワー」自体は、リアルタイムで遊んだ記憶はあるものの、正直内容はまったく覚えていない。そうしたこともあってか、現代的な視点から見るとやや操作がもどかしく感じる部分もあった。プレーヤーが操ることになるのは主人公のジェニファーなのだが、画面上のカーソルを動かして彼女が移動するポイントを選ぶことで、ややワンテンポ遅れてキャラクターが動き出して会話をしたりテレビを付けたりといったアクションが行なわれる。

 ジェニファーは歩くだけではなく走ることもできるが、あまり動き回ってしまうと疲れてしまい、動けなくなる。そうしたタイミングでシザーマンに襲われてしまうと一巻の終わりだ。こうした操作についても、本作では変更することなくオリジナルのまま収録されている。そのもどかしさが恐怖に繋がっていき、そして本作ならではの独特のスリルが味わえるのである。

今となっては自分が操るジェニファーはゆっくりとした動きだが、それが恐怖を感じる部分にも繋がっている

新規に作られたアニメや河野一二三氏のインタビュー映像なども収録!

 ゲーム本編でとにかく圧巻だったのが、膨大な資料が詰め込まれた「スペシャルコンテンツ」だ。たとえば、「導入映像」では、新規で作られたアニメ映像が見られる。コンテンツ自体もゲーム中の4:3ではなくフルHDの映像で見られるため、なかなか見応えがあった。

 それとは別に、「モーションコミック」というモードでは、小冊子などに描かれていたコミックを現代風の動くマンガ風にアレンジした映像として見られるようになっていた。今回展示されていたバージョンは英語で表示されていたが、製品版では日本語で楽しむことができる。「モーションコミック」で見られるシーンは、プロローグだけではなく複数のシーンが収録されているため、こちらも思っていた以上に楽しめるコンテンツとなっていた。

資料的な価値も高い「スペシャルコンテンツ」

新規で作られたアニメを収録した「導入映像」

こちらはコミックに動きを付けた映像が楽しめるモードの「モーションコミック」だ

 当時ディレクターを務めていた河野一二三氏のインタビューでは、テキストではなく動画で項目ごとに映像が収録されている。それぞれどんなことが語られているのか気になる人は、製品版でチェックしてみよう。

「河野一二三氏インタビュー」では、10の項目別にインタビュー映像が収録されている

テキストではなく映像で見られるのは嬉しい

 「イメージギャラリー」では、PlayStation版にあたる「クロックタワー・ザ・ファーストフィアー」の小冊子や攻略本、パッケージデザイン、スーパーファミコン版の説明書などがまるごと収録されている。今回は「リワインドモード」が使えるだけでも有利にゲームを進めていくことができるが、それに加えてて攻略本も読むことができるので、当時途中でゲームを諦めてしまった人でも、今作ならばクリアを目指すことができるだろう。

こちらは「クロックタワー・ザ・ファーストフィアー」の小冊子を収録したもの

なんと攻略本まで収録されている!?

 もうひとつ、「スペシャルコンテンツ」とは別に「音楽プレイヤー」というコンテンツも収録されている。こちらはゲーム中のBGMだけではなく、シザーマンの特徴的なSEも含めて楽しめるコンテンツだ。全部で44トラック分も収録されており、聴き応えがありそうだ。

ゲームのBGMやSEを収録した「音楽プレイヤー」も用意されている

 今回の試遊では、ゲームとしての懐かしさもさることながら、これでもかというぐらいに詰め込まれていた膨大な資料の数々に驚かされた。ゲーム自体はゆっくりとしたペースで遊ぶタイトルであるためあまり短い時間の試遊には向かないが、できれば製品版でふたたびチャレンジしたくなるような仕上がりになっている。

 こちらは、「東京ゲームショウ2024」のハピネットブースで体験することができるので、少しでも興味を持ったならば同ブースで隅々までチェックしてみてほしい。

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