[画像] 2年連続女王の山下美夢有 今季「優勝ゼロ 2位8回」は勝負弱いのか、実力の証明か?

 今季の女子プロツアーは残り10試合だが、2年連続女王の山下美夢有(23)は、まだ優勝がない。一歩届かない2位が7回もあり、海外メジャーの全米女子プロを含めれば「準優勝」は8度だ。それはそれで力がある証拠ではあるが、一方で勝負弱いともいえる。

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 ツアー通算11勝の「女王」が勝ち方を忘れたわけではないだろうが、ケチの付き始めは開幕4試合目のアクサレディスだ。

「この大会の最終日は悪天候で競技中止となり、前日まで山下に1打リードの通算13アンダーで首位に立っていた6年目の臼井麗香(25)が初優勝したが、臼井はシード落ちで主催者推薦による出場だった。正直、最終日が行われていれば、山下が逆転優勝すると誰も思っていたはずです」(ツアー関係者)

 臼井はそれ以後の22試合でベスト10は2回だけ。60台のスコアを2日以上並べたことは1度しかなく、9試合も予選落ちしている。平均ストロークがトップの山下は69.2477。臼井は72を少し下回る(71.7391)程度の選手。あの時山下が勝っていれば、その後の2位はいくつか優勝に変わっていただろう。

 しかし、ここで「2位」の看板が背中に張り付いたことで、5月のRKB×三井松島とブリヂストンで2週連続2位。6月のサントリーレディスも大里桃子(26)に2打差の2位に泣くと、同月の全米女子プロも2位。もっか国内ツアーは3試合連続2位と涙を飲んでいる。日本女子プロと前週の住友生命Vitalityレディス東海クラシックは1打差の惜敗だった。1打差と言えば、パリ五輪も銅メダルに1ストローク届かなかった。

 これだけ2位が続くと、焦りが出るのは当然のこと。山下のコーチを務める父親もそれを認め、勝負どころの力みにつながっているという。

 今季に限れば、飛ばし屋とも相性が悪い。岩井千怜(22)、明愛(22)の双子の姉妹、竹田麗央(21)が勝った試合で2位が4度だ。

「ドライバーが飛ばない(平均235.63ヤード=57位)山下は飛ばし屋より先に大きな番手で2打目を打つ。グリーンを狙う際、先にピンそばにつけたい気持ちが、ここぞというときにちょっとしたミスにつながるのかもしれない」(前出・関係者)

 今週のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン(宮城・利府GC=66638ヤード・パー72)は20日に開幕する。前週1打差で負けた岩井明愛のツアー史上初の2週連続の連覇がかかっている。山下は予選で、その岩井と原英莉花(25)の飛ばし屋と回る。そろそろシルバーコレクターを返上しないと、2年連続女王がまさかの未勝利でシーズンを終えることになるかもしれない。