[画像] DASHバーガー 世界一うまいバーガーつくれるか 第5回 〜バンズづくり〜

DASHバーガー!世界一うまいバーガー作れるか?幻の小麦でバンズ作りまでの全記録!
北海道・江別市で出会った日本最高峰の小麦「ハルユタカ」を福島県西郷村のTOKIO-BAの畑にまいたのは4月のこと。
種まきから53日目。城島と松島が畑にやって来ると、松島が異変に気付いた。「根っこから折れてる」
全部で7箇所。何者かに、踏みつけられたような形跡が…。ほったらかしにしておくと、全滅の可能性も。

考えられる原因は動物。例えばイノシシは、鼻が効き、地面の中、好物の芋などを嗅ぎつけて、掘り起こす。
他にも、近年、各地で野生動物が住宅地に降りてきて被害をもたらしているハクビシンの可能性も。
そこで、畑の観察用カメラを確認してみると、そこに映っていたのはキジ。
キジは薮などに隠れ、敵から身を潜める習性があり、小麦畑を薮の代わりにしたのか、次々と侵入。
このままでは、日本最高峰の小麦ハルユタカが元気に育たないが…
「キジも悪気があって来たわけではない」「共存することも考えて対策をとろうかな」

そこで考えた対策が、TOKIO-BAに多く生えている竹を使っての竹がぶつかると音がなる竹鳴子。
竹を切り出し、半分に割り、穴を空けてひもを通す。
さらにグリル厄介でもおなじみの加藤先生の「目も良いので派手な方がいい」というアドバイスをもとに、色を塗ってカラフルにしてロープにぶら下げて設置。
そして、ダメ押しに、キジにとって天敵のタカやワシなどの猛禽類に見立てたカカシも設置。
これで、近づくキジを追い払ってくれるはず。設置以来、キジはピタリと、近寄ることがなくなり、ハルユタカは順調に生長。

種まきから70日を過ぎた7月。穂が顔を出す出穂。しかし、本当の危機はここからだった…。
「緊急なんでしょ?」と、生放送終わりで駆けつけたのは横山。
穂を見てみると…「完全に赤い。ヤバい、大問題やん」他にも、赤く染まった病気のような実が。
それは赤カビ病という、一度かかかってしまうと、どんな農薬さえも効かない不治の病。
実の生長が止まってしまうだけでなく、食べると食中毒を起こす可能性も。
原因は、土に生息する赤カビ菌。おそらく、生長の途中でキジに倒され、感染したと思われる。
幸い、まだ数カ所のみだが、このまま放置すれば1週間あまりで全面犯されてしまう。

対処法はあるのか?プロであるハルユタカ農家の片岡さんに相談すると…
「効果がはっきり効くはわからないけど、納豆菌を撒く」
納豆菌は通称、世界最強の菌。というのも、暑さ、寒さに左右されず、生き延びる強さだけでなく、カビを制御する働きがあると言われ、様々な作物の病気予防などでも使われている。
そこで、納豆から納豆菌を抽出し、密封にして、2日間発酵させて納豆菌を増殖させる。

この発酵させた納豆菌を、城島指示のもと、横山がTOKIO-BAの材料で赤かび病対策手づくり農薬づくり。
山椒、みょうが、ニンニク、ニラなどの匂いが強いモノをすりつぶし、お酢と焼酎で煮込み、ここに納豆菌を加える。こうして完成した万能薬を畑に撒く。
さらに、すでに病気にかかってしまったものは、手の施しようがないため、感染が広がらないように、一つ残らず取り除く。

そして8月。「とうとうこの日が来ました」「僕らが知ってる小麦!全体的に育ってる!」
横山が赤カビ菌対策をした77日目から、ハルユタカはスクスクと元気に生長。綺麗な黄金色は収穫の合図。
北海道でもらった種は5キロだったが、「100キロくらいいくんちゃう?北海道じゃなく福島で育った」
そして、肝心のハルユタカの種も…「僕らが北海道でもらった種と一緒」「もう今日、収穫でしょ!」
自らで育てたハルユタカ、遂に収穫!今年から米作りに参加している藤原だが、まだ稲刈りは未経験。
29歳から、毎年米の収穫を経験してきた城島と共に手で刈り取って収穫へ。

刈り取った小麦は、乾燥させるために藁で束ねていく。本来は藁でかたく結ぶだけだが、城島はクルっと回し、一瞬で束ねる。これぞ、毎年の米作りで披露する、城島自慢の技。
黙々と進める城島を、盗み見みしながら、藤原も次々と束ねていく。
城島、藤原共に1列終わらせたが、残りは11列。すでに炎天下で1時間。
そこで、TOKIO-BA管理人タカシくん、スタッフも加わり、総勢10人でスピードアップ。

全て刈り終えた後、そこから束ねること30分。「全部収穫できてこの量ですよ」
収穫量およそ100キロ。これが4ヶ月の成果。これを「はせ掛け」。米作りでも学んだ大事な作業。束ねたまま天日に干すことで水分が抜け旨味が凝縮する。
都内で仕事があるという城島が抜け、残りは藤原が責任を持って仕上げる事に。
そして、ようやく、すべてのはせ掛けが完了。「よっしゃ完成!」

そして、収穫からおよそ3週間後。「いい感じ」「乾燥したから白くなった」
天日にさらされ、水分が抜けた穂の色は白っぽく変化。乾燥も十分!ということで…
「ついに製粉まで、今日いく」
まずは脱穀。使う道具は、23年前、TOKIOが初めて出会った脱穀機。足でペダルを踏み、爪のついた筒を回転させることで穂先から粒だけを取り出せる仕組み。
米作りでお世話になっている武田さんからお借りした脱穀機を使い、脱穀開始。

脱穀し終えた後は、選別作業。使うのは、江戸時代から使われてきた穀物の選別機・唐箕。
4枚の羽が回転し、風の力で藁くずや軽い種は遠くへ飛び、中身の詰まった重い種は手前に落ちる仕組み。
選別が終わると…「ほぼ種です!軽くなく、重みがある種ばかり」
「ここまで来たよ!これで製粉しますか!」

これで、いよいよ粉にできる!使う道具は石臼。これも、TOKIOは経験済み。
これまで、蕎麦や大豆など自らの手で育てたものを粉にしてきた、DASH村では欠かせなかった道具。
臼の内側には溝がほってあり、種を入れて回すことで、潰された粉は溝を通って、自然と外へと押し出される古の知恵。石臼で擦ること30分…「いいじゃない」

ふるいにかけると「めっちゃ小麦!TOKIO-BAに雪が降りました」「めっちゃええ香り!」
触ってみるとフワフワ!そして、自分たちで育てた、ハルユタカの味は…
「ちゃんと味しっかりしてる」「やっぱり美味しいわ。小麦粉の風味がある」
福島で一から作り上げた、日本最高峰の小麦、ハルユタカ。
これで…「自分で製粉したのを今日焼ける」「最高のバンズになるんじゃないですか」

そして、TOKIO-BAに、うってつけの物が!それがTOKIO-BA特製の「ピザ窯」
まずは生地作り。ハルユタカの小麦粉に、塩、発酵を促すドライイースト、砂糖、水を加え、均一に混ぜ合わせる。慣れた手つきの藤原、実はこの企画で興味を持ち、自宅でパンを作っていたという。そんな藤原が混ぜ、仕上げに城島がこねた生地を、発酵させる工程へ。
生地に含まれる糖分を酵母菌が分解することで、炭酸ガスが発生し、膨張。やがて熟成され、小麦の風味や旨味を引き出す。

ラップで密封し、1時間30分発酵させた生地を100gずつ小分けにし、さらに30分発酵。
発酵して膨らんだ生地を、およそ200度のピザ窯の中へ。「楽しみやな」
窯に入れて8分で…「パンや!めっちゃええ香り!」
まずは、120日かけて育て上げた、この幻のバンズを試食!
「最高にうまい!香りがすごい!中、モッチモチでふわふわ!」「最高やね!」

さらに、このバンズに、パティを挟む!「やっと食べられるんですか」
思い起こせば、半年前。日本のうまい!にこだわり、バーガーの世界大会での優勝を目指すために、パティは、日本が世界に誇る・但馬牛の部位や配合を研究し作った。
そして、バンズは日本最高峰の小麦、ハルユタカを、皆で育て上げた。
始動して半年、ようやくパティとバンズが揃い…「ついに試作1号!」

その味は…「すごい組み合わせやね」「トップとトップが合わさるとこんなにも相性がいい」
但馬牛の強い旨味のパティにも負けないバンズができたが、これはまだ始まりにすぎなかった。
このバンズ、さらなる改良へ!
一方、新たなワンピースを求め、男たちは山深くへ。ここに、世界に認められたチーズが…!
世界一うまいバーガーへの挑戦は、まだまだ続く!