[画像] ふたりの退場者を出した神戸で武藤嘉紀がジャッジに心からの訴え「チームと選手の未来に関わること」

[J1第25節]川崎 3−0 神戸/8月7日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

 川崎と神戸が対戦した25節は、ホームの川崎が3−0で勝利を飾った。

 リーグ連覇へ首位の町田を勝点7差で追っていた神戸にとっては痛い敗戦だ。

 しかも神戸はふたりの退場者を出し、後半途中からは9人での戦いを強いられるなど場内が騒然となる展開にもなった。

 神戸は川崎の左サイド、SB三浦颯太、サイドハーフのマルシーニョをケアする目的があったか、右SBに菊池流帆、右サイドハーフに飯野七聖を置く4−4−2でスタート。しかし、31分にすでにイエローカードを受けていた飯野が、前半終了間際に相手最終ラインの裏を取り、ペナルティエリア付近で後ろから倒されたように見えたが、これがシミュレーションの判定となり、2枚目の警告で笠原寛貴主審から退場を言い渡された。

 さらに川崎に先制された直後に迎えた63分には、CBマテウス・トゥーレルがプレーが切れた際に、副審に向けてボールを蹴ったとジャッジされたようで、レッドカード。9人になった神戸はその後、2点を失って敗れた。

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 試合後にはセンターサークル付近で吉田孝行監督とともに、武藤嘉紀が審判に抗議をする姿があった。

 武藤は試合後にこう振り返る。

「飯野に関しては正直、仕方ないのかなと。あれは見直しても(相手の守備が)当たっていなかったですし、ジャッジ的に仕方がないのかなと思いますが、ふたつ目ですよね。故意として一発でレッドになるシチュエーションではなかったのかなとは感じています。

 もちろんフロンターレは本当に素晴らしいチームで、僕たちはしっかり結果を受け入れて次のマリノス戦に向けて立ち上がらないといけないですが、なぜトゥーレルが一発退場になったか、しっかり確認してほしいという想いがありました。

(試合後、審判団に)なんでそうなったのかと聞きました。でもそこは無言で、僕がここで文句を言ってもどうにもならないですが、後々、どういう意図であれがレッドになったのか聞きたいですし、川崎の選手ですらビックリしている部分もあったほどでした。退場になったからには次の試合もいないわけなので、そういうチームと選手の未来に関わることですから、しっかりジャッジしていただきたいという想いはあります。

 だけど、川崎フロンターレの選手が素晴らしく、僕らが勝ち切れなかったのは揺るぎない事実なので、もう一回しっかり地に足を付けてこの負けを引きずらずに前を向いて進みたいと思います」

 この一戦から神戸は力強く切り替えられるのか。次の横浜戦にも注目だ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)