[画像] 夫の登山中に…47歳エリートが15歳年下妻の「日替わり浮気」を知って決断したこと

「夫婦のどちらかが、登山にのめり込み、家で留守番している方が浮気をするというケースが増えています。それと同時に、デートで登山をする人が増えています」とは、キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんだ。彼女は浮気調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。

2024年も富士山の山開きとなった(入り口によってまだ閉じている場所もある)。インバウンドの影響もあり、富士山登山の大渋滞が予想されている。そこで富士吉田市は危険な登山のないよう、登山入り口の閉鎖時間を早めたり、登山税を導入するなど、対策をすると発表している。

また富士山のみならず、本格的な登山は当然準備も大切で、慎重に向かわなければならない。装備をきちんとせずに登山に向かい、遭難するケースも後を絶たないからだ。2024年6月13日、警察庁は「令和5年における山岳遭難の概況等」を発表。2023年の山岳遭難の発生件数は、 3126件 (前年比111件増)、 遭難者 3568人 (前年比62人増)と増えていることがわかった。

そしてかたや、「登山」を隠れ蓑とした浮気や不倫も少なくないと山村さんは言う。山村さんへの相談内容について、個人が特定できないようにしながらも事例を伝えている連載「探偵が見た家族の肖像」121回は、登山をこよなく愛する47歳の会社員・真太郎さん結婚2年になる15歳年下の妻についての相談をお届けしている。

休みの全てを山に費やして生きてきた

真太郎さんは4歳の頃から登山好きな父親と共に、山に親しんでいた。当然、学生時代は山岳部の活動に打ち込み、社会人になってからも休みの全てを山に費やして生きてきたと言う。

エリートで容姿がいい真太郎さんは、女性からもモテており、結婚話が出た人もいたが、どの女性も「登山をやめるか、控えてほしい」と言われた。「山が危険になるのは、入念な準備と計画を立てていないからだ。そういう人と同列に語るんじゃない!」と怒りを覚えていたという。

真太郎さんが登山経験で培った考え方やスキルは、仕事にも生きており、充実した日々を過ごしていた。だが、人生に足りないのは子供だ。一人っ子の真太郎さんには、親から結婚して子供を作ってほしいというプレッシャーがかかっていたのだ。

そんなときに、上司に連れられて行ったガールズバーで当時30歳の妻に出会う。妻はママ的な立場で働いており、容姿端麗だった。聡明さに興味を持ち、妻のキャリアを聞くと、真太郎さんと同じ名門大学を中退していることがわかった。

結婚後、真太郎さんはさらに出世をし、大きなプロジェクトを任されるようになったために、地方に長期滞在することが増えた。だが、妻の排卵日は把握して家に帰っており、妻もそれを待っていたという。

しかし、ある時、不意打ちで家に帰ると、妻は不在で寝室に男の体臭が漂っている。ダブルベッドにある、真太郎さんが使っている枕のにおいを嗅ぐと、男っぽい脂のにおいがしたという。その夜、赴任先に戻らず、自宅で妻を待ち構え、問いただすと「浮気はしていない」と言うも信じきれない。

何かの趣味に打ち込む人の配偶者に浮気は多い

私たちは、妻は浮気をしていると確信しました。これまで、夫や妻が何かの趣味にのめり込んでいる人の配偶者は、浮気をする傾向があることはわかっています。おそらく、心が寂しくなるのか、「夢中になるものがない」と劣等感を覚えるのかもしれません。

加えて、離れている時間が長いと、不安も生じてしまいます。特に本格的な登山は、相手が山に登っている間、心配し続けることになります。登山者の技術がいかに熟練しているとはいえ、自然の力の方が圧倒的に強い。不安を一人で抱えられなくなり、別の相手のぬくもりに心を癒されようと、浮気に走ってしまう傾向があることは、これまでの調査でわかっています。

真太郎さんは結婚後も絶壁を登るような厳しい山や、雪山登山にも挑戦している。その間、家で待っている妻を思うと、なんだか切なくなってしまいました。

そういう背景もあり、妻は、男性を自宅に連れ込んでいる可能性が高い。そこで、真太郎さんが1週間の海外出張に行くタイミングで調査に入ることにしました。

妻がいる自宅に男性が…

朝、5時から自宅マンション前で貼っていると、妻が運転し、真太郎さんを乗せた車が出てきました。妻は成田空港まで見送り、真太郎さんにキスして手を振っています。これを見る限り、仲睦まじい夫婦といったところ。長身の真太郎さんと、モデル体型の妻はお似合いです。

妻は自宅マンションの車庫に車を入れると、そのまま家に入って、全く動きはありませんでした。私たちは真太郎さんの自宅が見える位置に、特集なカメラを設定し、人の出入りのチェックを続けます。

2日目の午前中、宅配業者が、業務用のウイスキー2本を自宅に搬入。妻は酔っているようでハイテンションで対応していました。その日の夜22時に、真太郎さんによく似た40代後半の大柄な男性が家に入って行きました。

このマンションは古く、セキュリティが甘い。私たちは扉にマイクを仕掛けようと思いました。でも、妻のガードも甘いのか、通路側の窓が空いている。そこにマイクを仕掛けると、大声で笑う妻の声の録音に成功。妻は酔っており声が大きい。「私、かわいい?」「私って、エロい?」などと男性に話しかけており、男性は「もちろんだよ、最高だよ」というようなことを言っていました。

妻は相当酔っており、会話の様子からかなりの姿態を晒していることがわかります。男性と妻は付き合いが長いようで、「ここをこうすると、いいんだよね」などと話していました。妻は男性に依存するような会話をする。加えて男性が「旦那にも可愛がってもらっているんだろう?」と言うと、妻は真太郎さんのことを「子作りジジイのは痛いだけ」と言っていました。

「ぶっ続けで1週間調査してください」

男性は自宅に一泊し、翌朝4時に出てきます。妻も追いかけてきたのですが、足元はかなりふらついている。男性をコインパーキングまで見送りましたが、男性が「酔いすぎ。ちょっと危ないよ」と、妻を抱きかかえ、再び自宅に送っていました。

男性は高級車を運転して、都内のマンションに帰宅。この人は後に、ガールズバー時代からの妻の客で、定期的に小遣いをあげている「パパ」だとわかりました。この男性は独身主義で、妻のような女性が複数人いることも判明します。

このことを報告すると、依頼者真太郎さんから「ぶっ続けで1週間、調査してください」と依頼があり、張り込みを続けたところ、家に出入りする男性が計3人いたことがわかりました。そのうちの一人は、同じマンション内に住む、社会的にも地位がある60代の男性だとわかりました。妻は、この男性の家にも遊びに行っていました。

以上を報告すると、真太郎さんは「これは、どうにもなりませんね」と真っ青な顔で話していました。

この調査でわかったことは、妻の圧倒的なメンタルの不安定さ。ほぼ、アルコールを摂取して生きており、寂しくなると人肌を求めてしまう。アルコールと妊娠の関係性はわかりませんが、ここまで飲んでいたら、健康を害している可能性もあるのではないかと考えてしまいました。

そして、驚いたことは、妻が男性たちから1回3〜5万円のお金をもらっていたこと。真太郎さんは月15万円と十分な生活費を渡している。それでも足りなくなる理由はなんだろうかと聞いたところ、ゲームに課金をしていたことがわかったのです。

「ナントカっていうオンラインゲームにこれまでに200万円以上使っていたそうです。借金こそないものの、財布はすっからかん。お腹が空くと同じマンションの男性の家に行って、ご飯を食べていたというから驚きです」

しばらく静観することにした理由

妻は、幼少期のいじめの経験から、相手が信じられなくなり、人間関係を築けなくなってしまった結果、現在のような状況になっている可能性が高いです。

真太郎さんは、この調査結果を妻には見せず、しばらく静観することにしたそうです。というのも、妻は真太郎さんをこの2年間、とても大切にしていたから。

真太郎さんが帰宅するときは酒を呑まず、手の込んだ料理を作り、風呂に入って頭と背中を洗うなど、情感がある世話をしていたそうです。さらに登山用のテントやリュックサックのメンテナンス方法を学び、真太郎さんの登山道具の手入れもしていたとか。

「妻は私を愛してくれていると思うんです。それに、妻との間に子供を作らなくてはならない。翌月から本社勤務になったので、妻と一緒にいる時間が増えます。私はこの調査を踏まえ、妻を“不正をした新入社員”だと思うようにしました。不正は不満があるところに生まれます。それは僕という“会社”に非がある。新卒(妻)には採用コストがかかっている。そう思うと腹も立ちません。登山と仕事で培った、コーチングとマネジメントスキルを全投入して、関係改善にあたります」

自身の「選民意識」にも気づいた

真太郎さんは、妻には浮気のことは何も言わず再び性感染症の検査を受けさせます。そして関係していた男性3人に連絡し、妻とのLINEをブロックすることを依頼。妻は浮気がバレたことを感じたので、何も言わず真太郎さんに従っていたとか。

それから2ヵ月後、真太郎さんから「妻はアルコール依存のプログラムも受け、妻は健康的になっています」と連絡が入りました。妻は真太郎さんが自分より山が好きなことに対して、寂しさを抱えていたことも話したそうです。生活や性交渉についても、お互いに話しやすい雰囲気を作り、今、夫婦仲は安定してきていると語ってくれました。

ただ、妻の心が健康になるには時間を要す可能性があることにも気づきます。真太郎さん夫婦は、人工授精で受精卵を作り、冷凍保存をすることも考えているそうです。

真太郎さんは、妻のカウンセリングにも同行し、母親の再婚相手から受けた虐待についても聞きました。その結果「愛されたいという気持ちが強い妻を、放置していて申し訳なかった」と反省。加えて、真太郎さん自身の選民意識についても気づき、自らこれを改善しているとのこと。

真太郎さんは「人生に遭難しないように、僕も頑張らないと」と語っていました。もちろん、妊娠だって授かりものですから、「必ず」という保証はどこにもありません。それでも「やれるだけやって、授からなかったとしても二人で生きることを考える」とのことでした。

探偵の調査の後、夫婦関係が改善することは珍しいことです。今回は、調査が夫婦関係の改善につながり、ほっと胸を撫で下ろしました。ある意味、「登山」という、時にはお金を出しても思う通りにはならない「自然」と真剣に向き合ってきた真太郎さんだからこその気づきがあったのではないかと感じます。夫婦間に課題はありますが、きっといい方向に進んでいくでしょう。

調査料金は80万円(7日間分・経費別)です。

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