その後もアルゼンチン代表は右サイドに流れるメッシを中心としながら敵陣でプレーする時間を増やしたが、カナダ代表も押し込まれ続けたまま黙ってはいない。65分、敵陣右サイドのジェイコブ・シャッフェルバーグ、中央のデイヴィッド、ミラーを経由し、ボックス左に入ったA・デイヴィスにボールが渡ると、縦へのと突破から鋭いボールを折り返したが、ブロックされてフィニッシュまで持ち込めなかった。

 このプレーでボールをキャッチしたGKマルティネスは、顔を上げるや否やパントキックで前線へ展開。抜け出したメッシがGKと1対1のチャンスを迎えたが、左足で放ったシュートはGKクレポーに阻まれる。こぼれ球を自ら拾い、今度はGKクレポーを切り返しでかわすと、ループシュートを狙ったが、カバーに入っていたデレク・コーネリアスにブロックされた。

 終盤に差し掛かった79分にも、メッシに決定機が到来。自陣でカナダ代表の攻撃を食い止めたリサンドロ・マルティネスが前方へ蹴り出すと、これがそのままスルーパスに。抜け出したメッシはGKクレポーの位置を見てループシュートを狙ったが、わずかにゴール左へ外れる。83分にも、敵陣でメッシがビルドアップを引っ掛けると、抜け出したラウタロ・マルティネスがGKと1対1のチャンスを迎えたが、またもGKクレポーが立ちはだかった。

 アルゼンチン代表はなかなか追加点を奪えなかったものの、試合終盤の88分にトドメを刺す。マルコス・アクーニャ、ジオバニ・ロ・チェルソと繋いで中央のメッシにボールが渡ると、絶妙なタイミングで背後のスペースへスルーパスを供給。抜け出したラウタロ・マルティネスがGKクレポーの股下を射抜く一撃を決め、リードを広げた。

 試合はこのままタイムアップ。アルゼンチン代表は前半こそ苦戦を強いられながら、後半は幾多の決定機を生み出し、最終的には2ゴールを記録。初陣を白星で飾り、連覇へ向けて順調なスタートを切った。一方、カナダ代表としては悪くない戦いを繰り広げながらも、ゴール前での質の違いを見せつけられる結果となっている。

 次節25日に行われ、アルゼンチン代表はチリ代表と、カナダ代表はペルー代表と、それぞれ対戦する。

【スコア】
アルゼンチン代表 2−0 カナダ代表

【得点者】
1−0 49分 フリアン・アルバレス(アルゼンチン代表)
2−0 88分 ラウタロ・マルティネス(アルゼンチン代表)

【スターティングメンバー】
アルゼンチン代表(4−3−3)
▼GK
エミリアーノ・マルティネス
▼DF
ナウエル・モリーナ(89分 ゴンサロ・モンティエル)
クリスティアン・ロメロ
リサンドロ・マルティネス
マルコス・アクーニャ(89分 ニコラス・タグリアフィコ)
▼MF
レアンドロ・パレデス(77分 ニコラス・オタメンディ)
ロドリゴ・デ・パウル
アレクシス・マック・アリスター
▼FW
アンヘル・ディ・マリア(68分 ジオバニ・ロ・チェルソ)
リオネル・メッシ
フリアン・アルバレス(77分 ラウタロ・マルティネス)

カナダ代表(4−4−2)
▼GK
マクシム・クレポー
▼DF
アリスター・ジョンストン
モイーズ・ボンビト
デレク・コーネリアス
アルフォンソ・デイヴィス
▼MF
タジョン・ブキャナン(59分 ジェイコブ・シャッフェルバーグ)
イスマエル・コネ(85分 ジョナサン・オソリオ)
ステファン・ユースタキオ
リアム・ミラー(85分 ジェイセン・ラッセル・ロウ)
▼FW
サイル・ラリン(80分 リッチー・ラリア)
ジョナサン・デイヴィッド


【ゴール動画】今大会初ゴールはフリアン・アルバレス!