[画像] 若山耀人容疑者の叔父は「私から見れば普通の20歳で…」 成人式で同級生に見せていた“異変”とは

 那須の山中で凄惨な状態の遺体が発見されてから3週間余り。死体損壊容疑で逮捕された元俳優の若山耀人(きらと・20)は、いかにして転落の道をたどったのか――。若山容疑者が通った都内のクラブの関係者の証言を紹介する。

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【写真12枚】こんなかわいかった男の子がなぜ…大河ドラマ「軍師官兵衛」にも出演した“実行犯”若山耀人容疑者の「袴姿」

 1月7日、岐阜県は美濃加茂市で行われた、同市の成人式。この場に、若山容疑者は姿を見せていた。

「彼は中2で東京に出たから会うのは久しぶりでした。会場ではお母さんと常に一緒にいましたね」

 とは、小中学校時代の同級生。

「喫煙所で話したんですけど、首にタトゥーが入っているのが見えた。“仕事してんの?”と聞いたら“何もしてへん”と。終始無表情で、昔の明るさは消え失せていました」

若山耀人容疑者

 この3カ月後、若山容疑者は凶悪犯罪に手を染め、手錠をはめられた姿を全国にさらすことになる。

「運動会では骨折しながら激走」

 容疑者の中でも若山容疑者の逮捕が世間に衝撃を与えたのは、彼が元俳優だったゆえ。2014年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」では主人公(岡田准一)の少年時代を演じたほどの売れっ子子役だった。

「耀人が事件に関わったなんて、いまだに信じられませんよ」

 と語るのは、冒頭とは別の同級生である。

「耀人はサッカー少年。(ブラジル代表の)ネイマールに憧れていて、ずっと“サッカー選手になる”と言っていましたよ。中1の時は学級委員を務め、運動会のリレー戦では、転んで腕の骨を折りながらも激走し、走り終えると悔し泣きしていました」

 芸能活動は母の勧めで小学2年生から始めた。小5の時、候補者300人のオーディションを勝ち抜いて前述の「軍師官兵衛」に出演。以来、ドラマや映画の出演が相次ぎ、13歳の春に上京することになった。

「ちょうどお姉さんが東京の美容師専門学校に入った。それと同時に、お母さんと三人で東京に出たんです」

 通信設備工事業を営んでいた父はそのまま岐阜に残ったが、若山容疑者の変貌が始まったのはここからだった。

一晩でボトル2〜3本

 別の同級生が言う。

「向こうであまり友達ができず“なじめない”と言っていた。長期休みの度に岐阜に帰ってきては、こっちの友達と遊んでいました」

 中学卒業後は通信制高校に進学したというが、

「その頃になると、髪の毛が金色になったり、銀色になったり……。やがてインスタも更新するようになりましたが、まだ20歳前なのに、タバコを吸ったり、酒を飲んだりするストーリーが上がっていました。彼女とデートしているところも……」

 その少し前に当たる20年、16歳の時に若山容疑者は、所属する大手芸能事務所を実は退所していた。上京の目的を失い、友人もいない――そんな彼にとって“居場所”となった店がある。

「若山はうちのクラブの常連客でした」

 とは、彼が頻繁に通った都内クラブの関係者である。

 実はこの店、4人の容疑者、すなわち、佐々木光(28)、平山綾拳(りょうけん・25)、姜光紀(カングァンギ・20)、そして若山の“接点”となった店だった。

「若山はいつも週末になると4人くらいのグループで来ていました。その中に姜もいた。日付が変わる頃に来店して“ウェーイ”と朝7時半ごろまで騒ぐ。サッカー選手らしい人を連れて来ることもありました」

 昨年の夏ごろからは、

「VIP席で見かけるようになりました。一晩でボトル2〜3本を空けることも。料金は1回10万円前後になりますが、支払うのはいつも姜でした」

 そのVIP席の同じく常連だったのが平山容疑者である。

「彼の仲間は非常に柄が悪く、タトゥーというより、入れ墨が全身にがっつりと入っているヤクザ風の男ばかり。スタッフに悪態をつくこともありました」

叔父は「普通の二十歳の子でした」

 この店は、都内でも客層の悪い店として知られ、警察沙汰になることもしばしば。こうして都会の闇に堕ちた若山容疑者は、ついには凶悪事件にまで引きずり込まれることになったわけだ。

 地元に住む、若山容疑者の母方の叔父は言葉少なに言う。

「驚き以外の何物でもありません。成人式で帰ってきた時に会ったけど、そこまで変わった様子もなく、私から見れば普通の二十歳(はたち)の子でした。姉とも連絡は取っているけど、事件のことは何も聞けないね……」

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「週刊新潮」2024年5月16日号 掲載