こんにちは。恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

これまで「変わりたい」「結婚したい」と相談に来られた1000人以上の方々のうち、4割ぐらいが「一度もお付き合い経験がない女性」。そして筆者自身も20代まで、化粧もせず髪もボサボサの“完全なる非モテ”でした。一念発起して自分を変え、皆さんの“もったいないところ”をアドバイスしてきた経験から、恋愛・婚活に役立つリアルな情報をお届けします。
出会いが無限にあるマッチングアプリの“落とし穴”

出会いの手段は増えているのに、結婚する人は増えません。インスタントなマッチングは無数にあるけれど、無数にあるからこそ、決め手に欠けると些細なことでみんな断ってしまうのです。

出会いがあってもぐるぐる考えて誰とも距離を縮められず、年齢だけが上がってしまう女性も増えています。友達や上司の紹介で「いい人だから付き合ってみたら」とアドバイスがあれば別かもしれませんが、上司がそれをやったら今はハラスメント。大人しい人は友達も大人しい人が多く、ゴリっとお節介をするタイプの友達はいないことが多いのです。

由衣さん(仮名・29歳/会社員)もそんなタイプです。友達はみんな「由衣はいい子だからきっと彼氏できるよ」と優しいことしか言わないのだそう。グイグイ来られて押しに負けて付き合った学生時代の元カレが唯一の彼氏で、就職で離ればなれになるのをきっかけにお別れしました。

◆マッチングアプリを始めて5年、会った男性は2人だけ

マッチングアプリは登録してはやめてを繰り返し、最初に登録した時からもう5年経ちました。覚えていないぐらいマッチングはしたけれど、対面で会った男性は5年間で2人しかいないそうです。これは、かなり少ない方だと思います。

20代中盤以降の女性にありがちなのは、“第一審査”の基準が無駄に厳しいことです。徐々に仕分けしていけばいいものを、プロフィールで少しでも懸念点があったら全部ナシにしてしまうのです。

由衣さんもプロフィールの「結婚希望」の欄を見て「『いい人がいれば』を選択しているけど、結婚願望あんまりないのかな? だったらやめておこう」と、何も始まっていないのに考えすぎて、断ってしまうことがあったそうです。これは、由衣さんに限らずよくいらっしゃいます。

◆会う前に考えすぎて、マイナス妄想が止まらない

もちろん相手の目線を意識してプロフィールを作るに越したことはないのですが、たいていの人はどの項目も、しょせんは登録した時の気分で入力しているのです。一般人なんて何かしらの粗(あら)があって当然で、マッチングアプリの中で好印象なプロフィールの男性は、女慣れしているいわゆるヤリモクの確率がものすごく高いのです。

由衣さんには、粗探しをしすぎずもっと気軽にマッチングして、メッセージの様子も見ながら徐々に選別していくことを提案しました。

メジャーなマッチングアプリはメッセージを3往復すると通話ができるようになっているので、通話をして話してみてから会うかどうか決めてもいいのです。プロフィールだけより、声を聞くことでもっと相手の人柄を知ることができます。

◆「いい大人から『こんにち“わ”』って来ると萎えます」

由衣さんはそれまでより少し気軽に、どんどんマッチングするようになりました。

「せっかくいいねを返したのに、返信が来ない男性もいるんですね」
「そうですよ。いいねなんてただの作業で、ティッシュより軽い縁なので重く考えずどんどんマッチングしてみた方がいいんです」

しかし、やがて相手の文面だけでモチベーションが下がる、悪い傾向が復活していきます。

「30代男性から1通目で『こんにち“わ”』って来ると萎えます」「『マッチングありがとうございます。よかったらメッセージしませんか?』って言われても、よく知らない人に話すことなんてないし、メッセージしたいなら何がよくて『いいね』したかとか、会話のきっかけになることを言ってほしいです」「メッセージが続く人が少ないですね。普通の人でいいのに」など、相手への不満がどんどん出てきます。