失われゆくペットボトル飲料のオマケ文化がSNS上で大きな注目を集めている。

【写真】そうそう…ほかにもこんなに楽しい「オマケ」がありましたね!

きっかけになったのは「タイの地獄寺研究家」として活動する地獄さん(@narok___)が「飲料のオマケたち。今は全然オマケがついていなくてさみしい。廃れてしまった文化。」と投稿した一枚の写真。

生茶パンダ、Qoo、お茶犬……。いつの間にかあまり見なくなったが、ひと頃はペットボトル飲料を買うと、各社「これでもか」というほどストラップや缶バッジなどのオマケが付いてきたものだ。

地獄さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「わかる…ペプシに付いてたキャップのMr.インクレディブルシリーズ全種類集めようと必死だった」
「なつかちい 無駄にめっちゃ集めてたよね…ペットボトルのオマケとか リプトンはなんかシール捲って番号入力とかしてた思ひ出…青春の香り」
「ペプシマンのボトルキャップ集めてたなー。懐かしい。」
「ガチャが子供向けではない方向に伸びてきた頃と、飲料オマケがなくなってきた頃は、時期が重なる気がする。百円ちょいの商品につけるオマケよりも、オマケそのものだけで売れば数百円。そういう事なのかなあ、と。」

など数々の懐かしむ声、惜しむ声が寄せられている。

投稿者さんに聞いた

地獄さんに話を聞いた。

ーーこういったオマケを蒐集されたのはいつ頃でしょうか?

地獄:2000年代前半だと思います。ペットボトルのお茶についていたお茶犬をよく集めていました。

ーーオマケ文化が廃れつつあることについて。

地獄:おまけが少なくなった理由については考察していませんが、デジタル文化が進むに連れて、こうしたモノのおまけというのは廃れてしまった一因なのかなと感じています。

ーー投稿が反響を呼びました。

地獄:反響の中でこういうおまけを集めていた、という事例がたくさん聞けて懐かしくなりました。またおまけに関する法令が衰退に関係しているという反応もあったので、詳しく調べたいなと思いました。

   ◇   ◇

ペットボトル飲料のオマケのようにもれなく提供される景品に関しては、過度の景品提供を防ぎ市場競争を正常に保つため、景品表示法で一定の規制がかかっている。オマケ文化衰退がすべてそのせいとは限らないが、一因となっている可能性はありそうだ。

なお今回の話題を提供してくれた地獄さんは2018年に「椋橋彩香」名義でタイの地獄寺と呼ばれる寺院とその背景となる思想について論考した著書「タイの地獄寺」(青弓社)を上梓している。なぜタイの人々は日常生活のなかで地獄を表現しているのか?ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)