「運転席そこ!?」めちゃ楽しそうな斬新マシン

 モーターショーには数多くのコンセプトカーが登場しますが、中には一見実現不可能なように見えて、「もしかしたら…?」と期待を抱かせるものも存在しています。

 そんな淡い期待を抱かせてくれるコンセプトカーのひとつが、2015年のフランクフルトモーターショーで初公開され、同年の東京モーターショーで日本初公開された「Honda Project 2&4 powered by RC213V」でしょう。 

ちょっと乗るの怖い? ホンダ「Honda Project 2&4 powered by RC213V」

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 バイクとクルマ、両方を手掛けるホンダらしく、両方のデザインスタジオから80名以上のデザイナーが参加して行われた社内コンペティションで選ばれたモデルであり、1960年代のF1に参戦していたころのホンダF1マシンをモチーフとしたデザインを採用しているのがエクステリアの最大の特徴となっています。

 ただセンターシートのF1マシンに対し、こちらのコンセプトカーは右側もしくは左側に運転席が備わり(フランクフルトモーターショーでは左ハンドル、東京モーターショーでは右ハンドルとなっていた)、シートは路面を感じるフローティングシートとなっています。

 そしてフレームやメカを魅せるミニマムカバーデザインを採用することで、バイクの解放感とクルマの運動性能を併せ持つ、臨場感あふれる新しいドライビング体験を提案するとアナウンスされていました。

 さらにこのコンセプトカーの心臓部には、車名にもあるようにMotoGPクラス2連覇を達成した競技専用マシン「RC213V」の999ccの排気量を持つV型4気筒、公道仕様のエンジンを搭載。

 詳細なスペックは明らかとなっていませんが、2015年6月に発売されたRC213Vの公道走行可能モデルであるRC213V-Sのスペックでは、ノーマル状態で51kW(70PS)/87N・m(8.8kgf・m)、スポーツキットを組み込むことで158kW(215PS)以上/118N・m(12.1kgf・m)以上という驚異的なスペックを実現することができるため、かなりのポテンシャルを持ったマシンになっていることが予想できます。

 そこに組み合わせるトランスミッションは、専用開発の6速DCTとアナウンスされており、バイク用の高回転型エンジンとクラッチレスMTの組み合わせはかなり走りの面で期待できそうな組み合わせとなっていました。

 ちなみにRC213V-Sの当時のメーカー希望小売価格は2190万円(!)となっており、このコンセプトカーが市販された場合もかなりの高額になる可能性もありそうですが、残念ながら現在のところ続報は入ってきていません。

 ただ、Honda Project 2&4 powered by RC213Vはグランツーリスモシリーズなど、一部のレースゲームに収録されているため、バーチャルの世界では実際に走行させることも可能。もしこれらのゲームタイトルをお持ちであれば、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。