熊本電鉄には「くまモン」が大きくラッピングされた車両が走っています。とてもポップなデザインとなっていますが、鉄道ファンにとっても、少し特別な車両です。

東京メトロ銀座線の車両

 熊本市と同市近郊をむすぶ「熊本電鉄」には、2016年より、県のご当地キャラクター「くまモン」がラッピングされた車両が走っています。車体の前面、側面にくまモンが描かれるポップなデザインとなっていますが、鉄道ファンにとっても、少し特別な車両とされています。今回、実際に乗ってみました。


かつて銀座線で使用されていた熊本電鉄の01系「くまモン」ラッピング車両(乗りものニュース編集部撮影)。

 この車両はかつて東京メトロ銀座線で活躍した01系電車です。熊本電鉄では、2015年から2016年にかけ、2編成4両を東京メトロから譲り受け、改修をしたのち運用しています。たとえば2社でレール幅も異なるため、台車は別のものに変更。銀座線は車体下の装置から集電する方式でしたが、熊本電鉄では線路上空から集電するため「パンタグラフ」も取り付けられるなどしています。

 ラッピングされた2編成はデザインも異なり、1編成は銀地にオレンジのラインが入った銀座線当時の配色を踏襲したもの、もう1編成は、現行の銀座線車両である1000系の真っ黄色なボディを再現した車両となっています。

 今回乗ったのは後者のもので、2017年より「くまモン」ラッピング車として導入されました。熊本電鉄への譲渡にあたっては、東京メトロも01系、1000系に期間限定でお揃いのラッピングデザインを施すなどして友好をアピールしていました。

 熊本で活躍する01系車内は、銀座線時代のシートなどをそのまま残すものの、照明がLED式に変更されているほか、銀座線時代には考えられない運賃箱などもセットされ、印象は大きく異なります。ちなみに「くまモン」は車内もいたるところに描かれています。