後半に入ると、前半と比較してリヴァプールが攻撃に出る時間が目立つようになる。54分、自陣中央で前を向いたアレクサンダー・アーノルドが左サイドへ展開すると、大外に開いていたヌニェスがカットインから右足を振り抜くも、シュートは枠の外へ。

 一方、アーセナルは58分にセットプレーでチャンスを作る。敵陣左サイドでジョルジーニョがマック・アリスターとの接触でファウルを貰う。キッカーのウーデゴーアがサインプレーを発動し、スルーパスを送ると、ペナルティエリア左のスペースへ侵入したハフェルツが中央へ折り返す。飛び込んだガブリエウ・マガリャンイスの頭には合わなかったが、後ろで待っていたサカが左足でボレーシュート。ここは枠を外れる。続く60分には左サイドに流れたハフェルツがクロスボールを上げると、相手に当たってディフレクションしたボールがゴール方向へ向かったが、GKアリソンに掻き出された。

 後半は時間の経過とともにリヴァプールが流れを掌握していく。70分にはエリオットからのスルーパスで敵陣背後のスペースへ抜け出したヌニェスが相手を引きつけて横に繋ぐも、並走していたルイス・ディアスにはわずかに合わない。77分にはペナルティエリア内でディオゴ・ジョッタからのパスを引き取ったL・ディアスが強引に左足を振り抜くが、ここはGKラムズデールのビッグセーブに阻まれる。このプレーで得た左コーナーキックをアレクサンダー・アーノルドが蹴ると、ファーサイドで競り勝ったジョッタが頭で合わせたが、ヘディングシュートはクロスバーに嫌われた。こぼれ球を拾ったヌニェスの一撃も枠を捉えきれない。

 スコアレスで終盤に入るも、80分に遂に均衡が破れた。リヴァプールは敵陣左サイドでうまくボールをキープしたライアン・フラーフェンベルフがウーデゴーアに倒され、フリーキックを獲得。角度のないところからアレクサンダー・アーノルドがスピーディなボールを入れると、これがボックス内でヤクブ・キヴィオルのオウンゴールを誘う。土壇場でリヴァプールが先手を取った。

 1点ビハインドとなったアーセナルは81分にジョルジーニョを下げてエディ・エンケティア、88分にハフェルツとキヴィオルを下げてエミール・スミス・ロウとレアンドロ・トロサールを投入。攻撃的なカードを次々と切り、同点ゴールを目指す。後半アディショナルタイムには前線の人数を増やしてパワープレーに出たが、反対にリヴァプールがカウンターで再びゴールを脅かす。ヌニェス、ジョッタを経由してL・ディアスがペナルティエリア右でボールを受けると、右足でニアサイドを射抜く。リヴァプールが勝利を決定付けた。

 試合はこのままタイムアップ。終盤にアレクサンダー・アーノルドの蹴ったセットプレーでスコアを動かすと、ラストプレーでL・ディアスが決定的な一撃を沈め、3回戦最大の注目カードはリヴァプールが制した。アーセナルはこれで公式戦3連敗となっている。

 この後、アーセナルは20日に次節のプレミアリーグでクリスタル・パレスをホームに迎える。一方、リヴァプールは10日にカラバオ・カップ(EFLカップ)準決勝第1戦のフルアム戦を消化予定。次節のプレミアリーグは21日に予定されており、敵地でボーンマスと対戦する。

【スコア】
アーセナル 0−2 リヴァプール

【得点者】
0−1 80分 ヤクブ・キヴィオル(OG/リヴァプール)
0−2 90+5分 ルイス・ディアス(リヴァプール)

【スターティングメンバー】
アーセナル(4−3−3)
GK:ラムズデール
DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、キヴィオル(88分 スミス・ロウ)
MF:ジョルジーニョ(81分 エンケティア);ウーデゴーア、ライス
FW:サカ、ネルソン(62分 マルティネッリ);ハフェルツ(88分 トロサール)

リヴァプール(4−3−3)
GK:アリソン
DF:A・アーノルド、クアンサー、コナテ、J・ゴメス
MF:マック・アリスター(59分 フラーフェンベルフ);C・ジョーンズ(75分 クラーク)、ガクポ(59分 ジョッタ)
FW:エリオット(75分 ブラッドリー)、L・ディアス;ヌニェス

【ハイライト動画】リヴァプール、激闘の末にアーセナルを撃破