落語家の立川志らく(60)が、12月24日に放送された『M-1グランプリ2023』(ABCテレビ・テレビ朝日系)について、自身のXで言及した。志らくは2018年から2022年まで同大会の審査員を務めていた。

 志らくは番組終了後、以下のように投稿。

《M1のファーストステージの審査員の得点をぼんやりと見ていて気がついた。私が審査員をしていたら真空ジェシカには高得点をつけているから間違いなくファイナルに進めた。でも令和ロマンは松本さんと同じくらいの得点だから今度は令和ロマンがファイナルには進めなかった。つまり決勝のあの面白いネタを聞けなかったことになる。つくづく審査員って怖い仕事だ。令和ロマンにとっては私が審査員でなくてよかったし、真空ジェシカは志らくが審査員だったら優勝してたかもしれない。(後略)》

 最終決戦に進出したのは、1位・さや香(659点)、2位・ヤーレンズ(656点)、3位・令和ロマン(648点)。真空ジェシカは5位(643点)に終わった。

 令和ロマンと真空ジェシカのファーストラウンドの点数を比較してみると、令和ロマンを高く評価した審査員は、山田邦子、富澤たけし、塙宣之、海原ともこ、中川家・礼二の5人。松本人志、博多大吉は、令和ロマンより真空ジェシカを評価した。

 松本は、「笑いって、遠近感だと僕は思うんですね。去年の真空ジェシカは遠すぎたというか、マニアックすぎたんですよ。近すぎるとベタになっちゃいますから。そういう意味では、今年、僕はちょうどいいくらいの距離感でよかったんですけどね。そうか、(ファーストラウンド)敗退かぁ。うーん」と、真空ジェシカを評している。

 そんな松本と同じく、真空ジェシカを高く評価した志らくの投稿に、理解を示すコメントもあった。

《真空ジェシカ面白かったですね。同感です》

《これはめっちゃ深い。あのフットボールアワーやブラックマヨネーズですら1票差で優勝してるし、審査員が1人変わるだけで影響がめちゃくちゃ大きい》

 だが、この“たられば評論”に対しては、否定的な意見も多かった。

《昨年まで審査員だった人が、自分が審査員だったら優勝者が変わっていたみたいな発言は、他の審査員と出演者に失礼では?単におめでとう、みんな面白かった、でいいのに。暗に審査員降りたことの恨みつらみがこもったコメントに読めた》

《その年その年の雰囲気とか戦略とか時代とかいろいろあるでしょ。タラレバの余計なひと言。大人なら黙っててくだされ》

《去年まで実際に審査してた人がそういう生々しいことあんま言わん方がいいんちゃう。令和ロマンからすれば優勝にケチをつけられた気分にもなるし、真空ジェシカからすれば惜敗の念が余計に募るかもしれない。志らくとしてはそんなつもりじゃなくて、審査員の重みについて言及したかったのはわかるけど》

 早めに、「M-1元審査員」の看板を下ろしたほうがいいのかも。